子どもの感染が増えていると言われる、新型コロナのオミクロン株ですが、当院でも小児例が増えています。
昨年1年間のPCRまたは抗原陽性例は97人で、うち15歳以下は18例 (19%)、11歳以下は10例 (10%)でした。
ところが今年はこれまでの陽性例449例のうち、15歳以下は121例 (27%)、11歳以下は104例 (23%)でした。
当院の0歳児の陽性例も、昨年1年間で1人でしたが、今年はすでに3人ほど出ています。すべて8カ月児です。
1人は、38度台の熱以外に症状もなく元気で、突発性発疹かと思いましたが念のため検査したら、陽性。
2人目は、38度台の熱と鼻水。兄弟がコロナに罹患していたので検査したら、陽性。
3人目は、熱も無く下痢のみ。両親がともに風邪を引いている状況を怪しみ、念のため検査したら、陽性。
このように、風邪か胃腸炎か突発性発疹かと思うような、比較的元気なケースが、コロナでした。
日本小児科学会が最近、過去2年間の国内の小児新型コロナ感染者5,129例の調査結果をまとめました。
コロナ流行初期と、デルタ株流行期と、オミクロン株流行期の症状などを比較分析したものです。
その結果オミクロンでは、発熱・咽頭炎・頭痛・嘔吐の割合が多いことがわかり、私の経験にも一致します。
すなわちオミクロン株感染は、上気道炎や胃腸炎など、普通の風邪に近い症状に向かいつつあるようです。
岸田首相は今日の会見で、一般の事業所での濃厚接触者の特定をやめる方針を示しました。
マンボウも解除されるし、もうそろそろ隔離一辺倒な対応は見直す時期かもしれませんね。