5〜11歳への新型コロナワクチン。当院でも接種を計画中です。対象は、当院かかりつけのお子さん限定です。
イメージとしては、当院でMRワクチンの第2期接種を受けた、対象年齢のお子さんを想定しています。
このワクチン、すぐ接種したいと思っている方もいれば、打つかどうか悩んでらっしゃる方も多いでしょう。
「積極派」の親御さんからは、すでに多くの問い合わせを頂いています。
ところで、12歳以上のお子さんの3回目の接種に関しては、重要な注意点がひとつあります。
それは、「3回目の接種は18歳未満は対象外」ということです。現時点ではそういう規定なのです。
このことをご存じない方が意外に多くて、18歳未満のお子さんへの追加接種の問い合わせがしばしばあります。
「新型コロナワクチンの3回目は、接種券が届かなくても、2回目から6カ月たてば接種できます」
一般の方への、国や自治体のこのような広報が、間違いの元なのです。
18歳未満に接種券は届きませんが、届かなくても6カ月経った時点で、接種できると思ってしまうからです。
で、5〜11歳へのワクチン接種の話に戻ります。
メディアでは、基礎疾患のあるお子さんや高齢者と同居しているお子さんは接種すべきだ、という論調ですね。
前者はいいでしょう。けれど、高齢者と同居していることを接種を推奨する理由にするのは間違っています。
子どもへの接種は、子ども自身を守るために行うものであって、高齢者を守るために行うものではありません。
インフルワクチンのような「集団免疫」目的で、コロナワクチンを子どもに接種するのは時期尚早でしょう。
米国での調査で、小児用ワクチンは接種後の感染予防効果が劣り、重症化予防効果は持続すると判明しました。
つまり、小児への接種は同居する高齢者への感染対策にはならないということです。
もちろん、小児への接種は有意義だと考えて私は接種を行いますが、あくまで、その子のためです。