新型コロナワクチンは、品質データに基づいて有効期限が延長されました。
ファイザーは当初の製造後6カ月から9カ月に、モデルナも7カ月から9カ月に延長されました。
しかし、有効期限延長前に製造・出荷されたワクチンのバイアルには、延長前の有効期限が印字されています。
接種済証等に貼るための、有効期限を印字したシールにも、延長前の期限が印字されています。
たとえば当院でいま使っている製造番号「FL7646」のファイザーの、新たな接種期限は2022/5/31です。
しかしバイアルや、接種済証用の付属シールには、旧有効期限である2022/2/28が印字されていました。
このワクチンを2月中に使う場合には支障ありませんが、来月以降には、シールの印字が問題となります。
保健所は、厚労省からの事務連絡に基づき、今月初めに次のように依頼してきました。
「被接種者が不安を抱かれることがないよう、有効期限を手書き修正いただきますようお願いいたします」
この手書き修正がかえって、被接種者に不安を抱かせることを、お役所は想像できなかったのでしょうか。
現に、不安を感じた全国各地の人たちが、医療機関や厚労省に問い合わせていると報じられています。
熊本市では有効期限を訂正したシールを作成・配布していますが、それもなかなか不完全な状況です。
そのような訂正作業は、本来国が迅速に行うべきことです。地方に尻拭いをさせないでいただきたい。
そして、有効期限の手書き修正の件は、国がメディアで大々的に広報して、早く国民に周知すべきです。