「逆に」の用法

「何か処方しましょうか?」

「逆に、何がありますか?」

今日の発熱外来で、PCR検査用の検体を採取した後、何か解熱剤でもご希望かとお尋ねしたときの会話です。

【逆に】

(1)反対に、あべこべに(←原義)

(2)むしろ、かえって(←最近の用法)

(3)それよりも、そんなことより(←マウント)

(4)まあ(←なんとなく言葉をつなげる)

逆にこんな感じでしょうか。

昨今の「逆に」は、応用範囲が広がってますね。これを用法が誤りだと目くじらを立てたりはしません。

逆に自分でも(2)などは「効果的に」使ってみたいですね。

冒頭の「逆に」は (1), (2), (3) の混合で、「それよりも、むしろ、反対に、尋ねますけど」の意味でしょうか。

私はその想定外の質問に戸惑ってしまい、「解熱剤とかあります」と応えるのがやっとでした。

逆に、「何か焼きましょうか?」「オススメ何かあります?」みたいな、焼き鳥屋の会話も思い出しました。