家族に陽性者が出た、という方の受診が増えています。新型コロナはもう、身近な感染症になってきました。
発症の前から感染力が強いのがコロナの特徴なので、発症後に対策を始めても家庭内ではほぼ手遅れです。
もちろん発症後の隔離がムダだとは言いませんが、現実的には難しい場合も多く、結局、感染が広がります。
「濃厚接触者である同居家族等の待機時間について」という通知が、2日前に厚労省から出ています。
エッセンシャルワーカーかどうかにかかわらず、待機期間については次のように規定されています。
(1)陽性者の発症日(無症状なら検査日)か住居内で感染対策を講じた日の、遅い方から8日目に解除する
(2)別の家族が発症した場合は、改めてその発症日を0日として起算する
家族内で新たに「発症者」が出たらその都度、待機期間がリセットされ、8日間のカウントをやり直しです。
それを考えると、とくに人数の多い家庭では、感染対策(動線分離等)の迅速な導入が本当に重要になります。
さらに、住居内感染対策が難しいご家庭では、濃厚接触者の待機期間は毎日リセットされてしまいます。
PCR検査で陰性だったとしても、検査日以降に新たに感染するリスクが高いのが、家族内濃厚接触の特徴です。
感染しているのなら早く発見してあげることが、家庭全体の感染症管理に役立つだろうと私は思っています。