ひところは手足口病が多かったのですが、最近は胃腸炎が増えています。
下痢は軽く嘔吐が主体で、それも1日ぐらいで改善する例が多く、風邪症状を伴っている方も目立ちます。
保育園などで流行していて、それが家庭に持ち込まれて大人にまで広まるケースが多い印象です。
熊本市の「感染症発生動向速報・疾患別グラフ」を久々に見てみると、今年はかなり特徴的で驚きました。
まずインフルエンザは、今年1月からずっと、報告数がゼロです。あり得ないほどゼロの連続です。
地球上のインフルウイルスが増殖する機会を逸して、なんなら絶滅しつつあるんじゃなかろうかと思えるほど。
驚いたことに、乳幼児の感染性胃腸炎のボス格とも言えるロタウイルス感染も、ほとんど発生していません。
いま流行している胃腸炎は、たぶん風邪のウイルスによる胃腸炎症状ということなのでしょう。
さらに、リンゴ病、おたふくかぜ、クラミジア肺炎、マイコプラズマ肺炎なども、今年は激減しています。
このような変化も全部、新型コロナウイルス感染対策の「副産物」なのでしょうか。
一方で、突発性発疹やプール熱はほぼ例年通りで、手足口病やRSウイルス感染は例年以上に大流行しました。
マスクや手洗いが徹底しにくい乳幼児がメインの感染症だからでしょうか。
ならば、新型コロナが乳幼児の間に広まりやすいように変異すると、これはもう一大事ということになります。
ワクチンはもちろんですが、インフルに使うタミフルのような、子どもでも使える特効薬が早く欲しいですね。