「新型コロナワクチンの3回目は、2回目までとは異なるワクチンを打っても良い」ということになりました。
これを聞いて、いや〜な予感がしてる医療機関は多いと思います。少なくとも私はそう。
だってそうでしょう。モデルナはファイザーよりも概して発熱などの副反応が強いことは周知の事実です。
とりわけ若い男性では、心筋炎・心膜炎の恐れを考慮してモデルナ→ファイザーの変更OKとされてきました。
当院への問い合わせでも、ファイザー打ってもらえるんですね、と電話で念を押す方が何人もいました。
そんな状況なのに、3回目の接種でわざわざ、ファイザー→モデルナに変えたい人なんているんでしょうか。
むしろ今回の方針変更によって、モデルナ→ファイザーの変更を加速するような気がしてなりません。
結果的に、ファイザーが足りなくなって、仕方なく3回目だけモデルナを打つような人が出てきそうです。
というよりも、ファイザー→モデルナの変更を可能にするための方針変更としか思えません。
おそらく、3回目用のファイザーが足りないのでしょう。それをごまかすための稚拙な施策なのです、きっと。
「自分の打ちたい方を予約の段階で選択してほしい」なんて堀内担当相は言ってますけど、とんだ詭弁です。
自分の打ちたい方がすんなり予約できるとは思えません。そしてそのしわ寄せは結局、医療機関に来るのです。
その結果、これまでファイザーしか打って来なかった医療機関が、モデルナも扱う必要が出てくるのです。
「1つの医療機関で複数のワクチンを取り扱うことを可能にする」というのは、ホントに重大な方針変更です。
保存法も調整法も接種量も異なるので、間違いを避けるため、両方を同時に扱わないようにしてきたからです。
許してもらえるなら、当院ではモデルナは扱いたくありませんね。ワクチン取り違えの元ですから。