医療従事者への新型コロナワクチン追加接種の問題

新型コロナワクチンの3回目の接種について、厚労省は今日、2回目から原則8か月以上あけるよう求めました。

厚労省の分科会は一昨日、「自治体の判断で6か月以上の間隔での接種」が可能だと示したばかりでした。

ところが昨日になって、「6か月はクラスターの発生など特殊な状況の場合」だと条件を厳しくしました。

この方針が感染症学的に適切なのかどうかはともかく、これで自治体は混乱を免れることでしょう。

熊本市は各医療機関に対し、12月および1月に3回目の接種を受ける医療従事者の人数の調査を行っています。

また、その対象者へは自院で接種するのか、他院で接種するのか、その意向調査も行われました。

当院のスタッフのうち、今年5月に接種を受けた者は7名。これらが来年1月に接種する対象となります。

ただし、5月中に接種した者が全員、8カ月後の1月にできるというわけではありません。

ファイザーのワクチンは6人単位の接種なので、対象者7人のうち6人しか、1月中には接種できません。

その6人への接種を自院内で行うとなると、つまり、6人全員が同じ日に接種をすることになります。

コロナワクチンは、熱などの副反応を考慮して、2回目までは日時をずらしてスタッフへ接種してきました。

何人ものスタッフが同時に、高熱を出したり体調不良になっては困るからです。

ところが3回目の接種は、6人まとめて打たなければならず、皆が同時に副反応を起こす危険があります。

リスク回避のためには、あらかじめ接種後2日間程度の臨時休診日を設定しておく必要があるかもしれません。