インフルエンザワクチンを毎日数十人に接種していますが、気になることや心配事はいくつもあります。
予定通りにワクチンが納入され続け、予約済の方全員に接種を行うことができるのか、というのが最大の懸念。
そもそも今シーズン、インフルエンザが流行するのか、はたまた空振りに終わるのか、それも未知数です。
来月から新型コロナワクチンの追加接種(3回目の接種)が始まりますが、同時進行となればまた面倒です。
今後インフルエンザが流行しても新型コロナがまた流行しても大変ですが、両方流行すればなおさら大変です。
2009年に新型インフルが流行したとき、ワクチンの接種をインフルの流行が追い越し、混乱しました。
今期はさいわい、インフル流行の兆しはまだ見えませんが、予防接種の方が滞りがちなのが心配です。
インフルとコロナの、予防接種と流行がすべて並行して起きるのが、この冬に想定される最悪の事態です。
であるならば、できることから順にやっておくとするなら、いまはインフルエンザワクチンの接種なのです。
ところがそのワクチンが、足りない。もう、堂々巡りです。
今シーズンのインフルワクチンは、製造効率が悪いなどの理由で、供給量が昨年よりも激減しています。
ところが厚労省は、(一昨年以前の)「例年の」使用量に相当する程度は供給される見込だと、言うのです。
使用量と同程度の供給量ということはつまり、100%使い切ってやっと、例年並みの使用量ということです。
バカな話ですが、予算を余らせたら翌年度の予算を減らす、というお役所の理屈と同じ発想なのです。
そもそも、このようなコロナ禍にあって、一昨年までと比較するのはナンセンス。比較するなら昨年でしょう。
この冬こそインフルが大流行する、と懸念して準備しているのに、ワクチンの製造を減らしてどうしますか。
本来今期は、昨年の使用実績から大幅に乖離しないように、周到に準備してワクチンを製造供給すべきでした。