よなのふりよるばい

阿蘇が噴火して火山灰が降っています。

そのことを「よなのふりよる」と言う人がいて、火山灰のことを「よな」と呼ぶことを昨日知りました。

<「よな」とは、火山の噴煙とともに噴き出される灰。火山灰。九州、阿蘇地方でいう。>

辞書(大辞泉)にはそのようにありました。ほぼほぼ阿蘇限定の、火山灰表現のようですね。

となると、「よなよなよなのふる(毎晩のように火山灰が降る)」という言い方もできるわけですか。

夏目漱石の『二百十日』は、阿蘇登山を嵐で断念した漱石の体験を元にした、青年2人の会話の物語です。

その中に次のような一節がありました。

「御山が少し荒れておりますたい」

「荒れると烈しく鳴るのかね」

「ねえ。そうしてよながたくさんに降って参りますたい」

「よなた何だい」

「灰でござりまっす」

「よな」の語源って、何でしょう。「与那国」などの「与那」と同根で、砂の意味だという説があります。

もしかするとその起源は、旧約聖書の『ヨナ書』にまで遡れるかもしれませんうそ。