モデルナよりもファイザーを勧めることの波及効果

新型コロナワクチン接種後の心膜炎や心筋炎は若い男性に多く、モデルナで起きやすいことがわかっています。

もともと心筋炎や心膜炎は、ワクチン接種後に限らず、普通の風邪を引いてもが起きることがあります。

ワクチン接種後の方が、風邪(ウイルス感染等)による心筋炎・心膜炎よりも、一般的には低頻度で軽症です。

新型コロナワクチンの場合も、まさにそれです。

米国の若者では、新型コロナウイルス感染者の2.3%に心筋炎を認めたという報告があります。

一方で、同じ米国での新型コロナワクチン接種後の心筋炎・心膜炎の頻度は、0.0005%だったとのこと。

この様に、ウイルス感染とワクチン接種とでは、心筋炎・心膜炎の発症頻度には、天と地ほどの差があります。

したがって、ワクチンの副反応を恐れて接種を控えるのは、本末転倒だということです。

日本人の若年男性でも接種後の心筋炎・心膜炎は、モデルナで0.003%、ファイザーで0.0005%程度でした。

たしかにモデルナとファイザーで差がありますが、いずれにしても低い頻度です。

しかし厚労省は、1回目のモデルナを接種した人でも、2回目にファイザーを接種できることにしました。

これはまるで、「モデルナは接種してもいいけど、あまりオススメしませんよ」と言ってるようなものです。

厚労省が公的にそのような決定をしたので、今後はモデルナを忌避する動きが広がるかもしれません。

しかし、モデルナを勧めない理由を突き詰めれば、ファイザーだって勧められないことになります。

結局、国民を惑わせ、若者の接種率を低迷させるだけじゃなかろうかと、そう思えてなりません。

ワクチン接種後の心筋炎・心膜炎は、頻度が低く軽症であることを、もっとしっかり知らせることが先決です。