やはり起きたワクチンの取り違え

インフルエンザワクチンの時期が来たら、きっと起きると思っていました。

インフルワクチン希望者に、新型コロナワクチンを接種してしまったという過誤が報じられました。

その医療機関を訪れた、接種ワクチンの異なる「同姓」の2組の夫婦を、まるっと取り違えたようです。

報道番組では、医者の確認が不十分だ、被接種者本人も気を付けよう、などと当たり前のことを言ってます。

何度も言ってきましたけど、医療過誤やヒヤリハットは、そんな「心構え」じゃ防げないんです。

今回の件で言うなら、接種の時間帯を分離して、取り違えが物理的に起こり得ないようにすべきでした。

少なくとも、当院ではそうしています。なぜなら、時間帯が重なると、いつか間違いそうな気がするからです。

今月は、新型コロナワクチンはできるだけ平日には接種しないことにしました。インフル優先です。

被接種者の利便性を考えて、土曜日には両方のワクチンを接種しますが、時間帯は完全に分離しています。

ただ時間帯は分離しても、実際に接種してると、今期のインフルには独特の注意点があることに気付きました。

それは皮下注射。このところ新型コロナの筋注ばかりしてきた私には、インフルの皮下注が慣れないのです。

乳幼児の定期接種では、皮下注射に違和感はありません。その小さな腕を見れば、筋注など思いもつきません。

ところが大人の腕を見ると、これはインフルだから皮下注だぞ、という確認のひと呼吸が要るんです。

インフルとコロナのワクチンを同じ時間帯に混在させ並行して接種するなど、私には怖くてできません。