ワクチンを接種しても感染することはあるので誤解なきように

新型コロナワクチンの接種後に発熱が続いたと思ったら、新型コロナウイルスに感染してた!

そんな有名人の事例が報道されるので、副反応と発症とはどのように区別するんだ、って話になっています。

たとえば接種の6日後に発熱した額賀元財務相や、2日後に熱が出た気象予報士の依田さんのことです。

このような報道はしかし、誤解を招かぬよう、もう一歩踏み込んでほしいものです。

というのも、「ワクチンを打ったらコロナに罹ってしまうことがあるんですね」と言う方が最近いたからです。

「ワクチンを打っても」じゃなくて、「ワクチンを打ったら」てところが問題。

つまり「ワクチンから感染することがあるんですね」という意味なのです。これは誤解です。

新型コロナウイルスワクチンの成分で新型コロナウイルスに感染することは、あり得ません。

ここでワクチンのおさらい。

・生ワクチン:病原体を弱めて接種し、感染した時と同じような体の免疫反応を起こさせるもの

・不活化ワクチン:病原体を無毒化したもの(の一部)を接種して、からだに病原体の特徴を覚え込ませるもの

・mRNAワクチン:病原体の一部の設計図を接種して体内でそれを作らせ、その特徴を覚え込ませるもの

mRNAワクチンは人類未体験の新しいメカニズムの薬ですから、未知の副反応が絶対ないとは断言できません。

それでも接種が推奨されているのは、新型コロナに罹患することのリスクと天秤にかけた上での判断です。

基本的には接種推進派の私ですが、接種をためらう人には強くは勧めません。それが私の精一杯の良識です。