千葉大学病院の研究で、新型コロナワクチンの接種後ほぼ全員に抗体価の上昇が見られたとのこと。
1,774人調べて1,773人に認められたといいます。ワクチンの接種に携わる者としても、心強いデータです。
抗体価の上昇だけが感染防止効果を表すわけではありませんが、とても重要な指標のひとつです。
でもそれよりも、今回の研究で判明した「抗体価が上がりやすい因子」に、とても興味が湧きます。
抗体価が上がりやすい因子:女性、ワクチンの接種間隔が長いこと、花粉症などで抗アレルギー薬の内服あり
抗体価が上がりにくい因子:年齢が高い、飲酒頻度が高い、ステロイドや免疫抑制剤の内服あり
毎晩飲酒する還暦男である私には、なかなか厳しいデータですね。せめて花粉症でありたかった。
あわてて休肝日を作っても手遅れでしょう。どっちみち私には無理な話です。
それよりも、1回目と2回目の接種間隔が長いほど抗体価の上がりが大きかったこと。これはとても大事です。
1回目の接種で獲得した免疫が低下していく絶妙なタイミングで、2回目を接種して活を入れる。
これが「ブースター効果」です。1回目の免疫がまだ十分残っている状態では、その効果は不十分です。
インフルエンザワクチンでも、2回の接種間隔が適度に長い方が良く効くことは、以前から知られています。
国の規定では、以前は1週間以上の間隔でしたが、いま子どもでは2週間以上の接種間隔が必要です。
米国CDCは4週間以上の間隔を勧告しています。私もそれに準じて、4週間以上の間隔をオススメしています。
新型コロナワクチンを私は規定通り3週間隔で接種しましたが、今思えば、もっとあければ良かった。