高齢者の次の、基礎疾患を有する人への接種の方が混乱するかも

「私の接種は、どうやって予約することになるんですかね」

当院通院中の65歳未満の方(基礎疾患を有する方)から、今日このような質問を受けて、愕然としました。

皆さまご存じのように、新型コロナワクチンの接種には優先順位が設けられています。

1.医療従事者、2.65歳以上の高齢者、3.基礎疾患等のある方、4.その他の方、という順番です。

かつては、「基礎疾患の有無を判定して接種するのって、めんどくさそう」といったことを危惧したものです。

ところが蓋を開けてみると、現実には高齢者の予約のところでつまずいています。日本中が混乱しています。

ですが、もっと混乱するのは、おそらくこの次の段階、基礎疾患を有する方の接種かもしれません。

熊本市ではどのような予約方法を準備しているのか、今日、コールセンターに尋ねてみました。すると、

(1)時期が来たら、16歳〜64歳の市民全員に、接種券と予診票を発送する

(2)専用サイトやコールセンター等で、基礎疾患のある方等(自己申告)からの予約を受け付ける

(3)対象者かどうかは最終的に、接種前の問診で医師が確認する

高齢者よりもずっと多くの希望者が、ネットや電話に殺到する光景が目に浮かびます。

基礎疾患の有無は自己申告なので、予約段階ではねられることはありません。希望者は全員予約が可能です。

その方々が本当に有資格者かどうか、医師による判定を受けるのは接種当日の問診です。つまり接種直前です。

まさかその時点で、あなたは基礎疾患を有するとは言えないので、接種できませんね、とは言えないでしょう。

このように、接種現場の混乱は必至です。予約受付開始までに、何か別の工夫を考えた方がいいと思います。

接種券と予診票を、16歳〜64歳の市民全員に一斉に送付するのだけは、絶対にやめてほしい。