ウイルスであってウィルスではない(と思う)

「新型コロナウイルス」のように、「virus」に相当するカタカナ表記は「ウイルス」です。

「イ」を小さく書いた「ウィルス」を、最近見たことがありません。たぶん昔はありました。

しかしこれを発音する場合、ニュースでは時々「ウィルス」という発音を耳にします。

さらに不思議なことに、「ウィルス」発音は、テレビよりもラジオのニュースでわりと頻繁に聞きます。

今でこそ「ウイルス」ですが、私が子どもの頃は、表記も発音も「ビールス」でした。

これはおそらく、ドイツ語 (Virus)の読み「ヴィールス」から来ており、「V音」が「B音」になっただけです。

私の記憶では、いつの頃からか「ウィールス」と濁らなくなり、やがていまの「ウイルス」に至ります。

NHKでは1976年の放送用語委員会で、「ビールス」よりも「ウイルス」を優先して使うと決めたようです。

英語(virus)の発音は「ヴァイラス」です。

医者同士や学会等では、日常的によく使います。ただし日本人同士だと、発音は「バイラス」ですけどね。

ラテン語だと「ウィールス」に近い発音のようです。日本語「ウイルス」は、ラテン語由来なんでしょうか。

以上のように「virus」の「vi」の元々の発音は、「ヴァイ (英)」か「ヴィー (独)」か「ウィー (羅)」です。

なので「ウィルス」は間違い。たぶん「wi」で始まる外来語と混同してるんでしょう。(個人の見解です)