3度目の正直、ていう感じの特別感がない

新型コロナウイルスの3回目の緊急事態宣言が、東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に発令されました。

3度目の正直なんですけど、かわり映えしませんね。政治家も相変わらず、困った発言をしています。

「街灯を除き、全ての明かりを消すように徹底していきたい」(小池都知事)

「都民は蛾ですか?」という批判もありますが、夜でも明るい繁華街に集まる若者は、たしかに減らしたい。

しかし、早く、短く、強い措置で、コロナをガツンと減らそうという時に「灯火管制」とは、ズレてませんか。

「何としても感染拡大を抑えたい。誰よりも強く思っています。夜中に何度も目が覚めます」(西村担当相)

悪い人じゃないんでしょうね、この人。真面目です。たぶん勉強家。ですけど、弱い。

「希望する高齢者に、7月末を念頭に、各自治体が2回接種を終えることができるようにする」(菅首相)

新型コロナワクチンについての、極めて楽観的な見通しを、全国的に告知していただきました。

こんなこと言われると、予約を巡る混乱が懸念されます。もう、大風呂敷ばかり広げないでいただきたい。

前にも書いたように、当院かかりつけの高齢者への接種だけでも、8月下旬までかかる計算なんですからね。

できるだけ、接種ペースをアップしたいですけど、今後の発熱外来の混み具合がどうしても心配です。

ワクチンの接種を進めようという矢先に感染者が急増するという、予想していた通りの最悪のシナリオです。

国民全体へのワクチン接種を最速で完了させるためには、いまの感染を徹底的に抑え込まなければなりません。

それこそが、今回の緊急事態宣言の目的でしょう。だったら、本気でガツンとやらなきゃ。