熊本市では、一般の医療従事者の新型コロナワクチン接種のネット予約の受付が、昨日から始まりました。
驚かないでください。医療従事者のほとんどは、一昨日までは接種の予約すらできていなかったのです。
昨日はサーバーダウンしてなかなかつながりませんでしたが、今日の予約サイトはすっかり落ち着いています。
システムは落ち着いていますが、当院職員が申し込める地域の接種会場の予約枠は、すべて埋まっています。
ワクチンの供給が遅れているので、いまだに医療従事者全員が接種を「予約」できる状況ですらないのです。
と思いきや、指定外の地域の接種会場の予約状況を見てみると、驚いたことに、けっこう空きがある。
どうやら、接種希望者と接種会場のマッチングがうまくいってないようです。これにはガッカリします。
マッチングが悪いせいで、接種したい人が接種できず、一方でワクチンが余ってしまうリスクが出てきます。
こんな時は、指定された地域外の、空いてる会場の接種を「越境」して予約できれば、解決するんですけどね。
県の「コロナワクチン接種体制構築事務局」に電話してみると、現時点では越境OKとは言えませんとの返答。
「河野大臣は、ワクチンを有効利用するために柔軟に対応せよと言ってますよ」と食い下がってもダメでした。
厚労省の「新型コロナワクチンコールセンター」に電話すると、「趣旨はわかるから運用は医師会に聞け」と。
河野大臣の話を持ち出したら、「その件はまだ、降りてきておりません」と。何ソレ。柔軟性ゼロじゃん。
医師会に聞いたら、現時点では、指定された地域での接種を守ってくれと、越境は不可だとの返答でした。
お役所も医師会も、柔軟な運用や臨機応変な対応というのが、どうしてもできない体質みたいですね。
でも、ワクチンを余らせることだけは避けなければなりませんから、そのうちきっと動きがあるんでしょう。