学校は新学期が始まり、乳幼児には「慣らし保育」の時期です。
これは園児が園生活に慣れるためだけでなく、母親が仕事と育児の両立生活に慣れるための期間でもあります。
その過渡期においては、夫や実家の協力は必須で、また職場では勤務シフトの調整が必要となります。
慣らし保育開始から数日のうちに受ける洗礼のひとつが、子どもの発熱でしょうか。
「慣らし保育で風邪をもらいました」と来院するお子さんが、先週からおおぜいいます。今日も数人来ました。
「今後半年の間に、10回ぐらい風邪を引きますよ。そうやって、ひとつひとつ、免疫を付けていくのです」
私はお母さんにそのように説明していますが、そう言えるのは病状が軽くて元気なお子さんの場合です。
高熱で咳がひどく、聴診で喘鳴を聴取するようなRSウイルス感染のお子さんにも、最近しばしば遭遇します。
肺炎などを疑うような症状と検査所見があれば、日赤などの病院に紹介することになります。
病状によってはそのまま入院となり、退院してもしばらくするとまた風邪を引いて、そこそこ手こずります。
ようやく園に復帰したと思ったら、2,3日後にはまた発熱したり下痢したり。親御さんの心配は尽きません。
かように慣らし保育というのは、子どもの病気に保護者が慣れるための期間でもあるんですね。