「空博」ほぼ独り占め

「くまもと空博2021」が、いま熊本城ホールで開催されています。

人出も少なくて3密の危険無しと聞いたので、今日の午後、慎重に、出かけてきました。

果たして、まず、「サクラマチ クマモト」全体が、閑散としてましたね。

さらに熊本城ホールには、関係者以外ほぼ誰もいません。まだ準備中かと思える様相でした。

でも恐る恐る会場に入っていくと、スタッフたちが「ようこそ」と、笑顔で迎えてくれました。

イベントの内容は大幅に縮小され展示が中心になっていましたが、それでも私には満足でした。

なぜなら、航空趣味の領域では陰ながら師と仰ぐ、パラダイス山元さんが、現地にいらっしゃったからです。

業界では有名人の山元さんが、まるで空博の顔のように、会場全体を統括されているような雰囲気でした。

他の入場者がほぼ誰もおらず、私は山元さんの案内で各コーナーを見て回るという、贅沢な展開となりました。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3245.html" target="_blank" title="ホヌ">ホヌ</a>の座席に<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2900.html" target="_blank" title="1年半ぶり">1年半ぶり</a>に座ったり、JALのキャプテンの制服を着て写真撮影したり、ゲームもあります。

いいオッサンが、まるで子どものように遊んで回るという、大型連休にふさわしいレジャーじゃないですか。

現地で販売されていたのは、航空関係の本とハワイ土産でした。なかなか思い切った絞り込みですね。

とりあえず、マカデミアナッツチョコを買って帰ることになります。

ウイルスであってウィルスではない(と思う)

「新型コロナウイルス」のように、「virus」に相当するカタカナ表記は「ウイルス」です。

「イ」を小さく書いた「ウィルス」を、最近見たことがありません。たぶん昔はありました。

しかしこれを発音する場合、ニュースでは時々「ウィルス」という発音を耳にします。

さらに不思議なことに、「ウィルス」発音は、テレビよりもラジオのニュースでわりと頻繁に聞きます。

今でこそ「ウイルス」ですが、私が子どもの頃は、表記も発音も「ビールス」でした。

これはおそらく、ドイツ語 (Virus)の読み「ヴィールス」から来ており、「V音」が「B音」になっただけです。

私の記憶では、いつの頃からか「ウィールス」と濁らなくなり、やがていまの「ウイルス」に至ります。

NHKでは1976年の放送用語委員会で、「ビールス」よりも「ウイルス」を優先して使うと決めたようです。

英語(virus)の発音は「ヴァイラス」です。

医者同士や学会等では、日常的によく使います。ただし日本人同士だと、発音は「バイラス」ですけどね。

ラテン語だと「ウィールス」に近い発音のようです。日本語「ウイルス」は、ラテン語由来なんでしょうか。

以上のように「virus」の「vi」の元々の発音は、「ヴァイ (英)」か「ヴィー (独)」か「ウィー (羅)」です。

なので「ウィルス」は間違い。たぶん「wi」で始まる外来語と混同してるんでしょう。(個人の見解です)

ワクチンの予約受付は、公平にこだわるからトラブるのです

新型コロナワクチンの接種の予診票とクーポンなどが、熊本市でも65歳以上の方に届き始めています。

それに伴って当院でも、「予約」の電話が鳴り始めました。

「5月6日(木)正午から予約受付を開始」と、市のホームページや市政だよりに記載されているのに、です。

一刻も早く、ワクチンを接種したい。そう思う気持ちはわかります。

でもその方たちを責められません。予診票に同封されていた案内状には、予約開始日の記載がないからです。

なので予診票とクーポンと案内状が届いたら、そりゃとりあえず、医療機関に電話をかけるでしょう。

予約は、新型コロナワクチンコールセンターか、接種予約受付サイトから、ということになっています。

ただし「お近くのかかりつけの病院または診療所で予約受付を行っている場合もあります」とも書かれてます。

その記載を頼りに、当院などに電話して来られるのでしょうけど、表向きはまだ、予約は受け付けられません。

とは言え当院では、かかりつけの方に限って、「仮予約」と称して接種枠の確保は行ってます。

問い合わせの都度、仮予約でもしておかないと、5月6日から一斉に予約受付をしたのでは混乱するからです。

熊本市はしかし、5月6日までは医療機関が個別に(勝手に)予約受付をしないでくれと、申し入れてきました。

たとえ受付開始日に予約集中によるトラブルが予測されたとしても、公平の方が大事だと考えているようです。

ワクチンの供給が少ない現状で予約時の混乱を回避するためには、まず、公平へのこだわりを捨てるべきです。

大規模集団接種で、混乱が起きない理由が無い

新型コロナワクチンの接種を加速するため、東京と大阪に大規模な接種会場が開設されることになりました。

自衛隊が設置と運営にあたり、1日当たり1万人の接種を行うべく、5月下旬から3カ月間、運営するとのこと。

唐突な施策ではありますが、パフォーマンスであれ何であれ、接種ペースを上げるためなら私は賛同します。

ただし、現実的な問題は、山ほどありそうです。

真っ先に心配になるのは予約方法です。対象を絞り込まなければ、電話もネットも大混乱しそうな気がします。

会場やその周辺地域の混雑も心配。毎日毎日1万人の高齢者が、ワラワラと都心のビルを目指す。不気味です。

当院では、かかりつけの方から順に、ワクチンの接種予約を受け付ける予定で計画中です。

かかりつけの方は、病歴や薬や生活歴を把握できているので、問診が容易で接種はたぶんスムーズでしょう。

ところが集団接種では、そうはいきません。病歴が複雑で、問診にも手こずり、きっと時間がかかるでしょう。

田村厚労相は今日、早ければ7月中にも、一般の人への接種を始める地域が出てくると述べました。

どうして与党のお偉いさんたちはこのように、最短最速最良の可能性ばかりを、やたらに強調するのでしょう。

そんなうわべの前向き発言は、現実を直視しようとしない不誠実な態度にしか見えません。

「来年までかかるのでは?」と訊いても、彼らは「そうならないために頑張っている」としか応えないのです。

「おたふくかぜ」は、予防すべき疾患です

おたふくかぜのワクチンが、いま不足しています。ただし、接種希望者が急増しているわけじゃありません。

このワクチンは武田薬品と第一三共で製造していますが、武田の工場で不具合が見つかり製造中断中なのです。

当院は第一三共の方を使っていたので大丈夫でしたが、武田を使ってた医療機関では接種に影響が出ています。

おたふくかぜに罹ると、髄膜炎や難聴などの合併症が問題になります。

先進諸国の中では日本だけ、ワクチンの接種率が低いせいで<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2219.html" target="_blank" title="毎年多くの子どもたちが難聴">毎年多くの子どもたちが難聴</a>になっています。

以前起きた副反応がトラウマになっていて、定期接種化が遅れに遅れているのです。まさに日本的怪現象です。

さらに加えて、世の中でまかり通っている次のような考え方も、予防接種率が上がらない理由のひとつです。

(1)おたふくかぜは、かかった方が、予防接種よりも強い免疫が付く

(2)だから予防接種を受けるよりも、かかって免疫を付けた方が良い

大事なことなので、2度3度、いやたぶん5回以上言っておきます。いや、お尋ねします。

おたふくかぜにかかって強い免疫が付いたら、それが何の役に立ちますか。強い免疫を付ける目的は何ですか。

強く確実な免疫を付けて、おたふくかぜにはもう、2度とかからないようにする。それが目的ですか。

であるなら、2度かかるのを確実に防ぐために、1度かかっておくのですか。

2度目の罹患による合併症を、1度目の罹患による合併症よりも怖れる理由がありますか。

おわかりのように、「かかって免疫を付ける」という戦略は、残念ながらまったく矛盾に満ちているのです。

手探りのワクチン接種計画

新型コロナワクチンは、熊本市では、一般住民に対して個別接種と集団接種が並行して進められる予定です。

前者は当院のような医療機関で行い、後者は体育館のような会場で行うものです。いずれも完全予約制です。

1回目と2回目の接種間隔は3週間なので、接種場所と日時を、2回目の分まで同時に予約することになります。

接種を担当する医療機関側としては、1人当たり2つの接種枠を、3週間間隔で確保していく必要があります。

さらに、ワクチンを余らせないために、同じ時間帯に6人単位で予約を受け付けなければなりません。

最近問題になっているのは、体調不良等の理由で、予約のキャンセルが出た場合の対処法です。

ワクチンをムダにしないために、予約外の誰かに流用して接種するのが望ましいということになっています。

しかし、物事はそう簡単にはいきません。

キャンセルが出たら、医療機関は誰か他の接種希望者を探して連絡し、接種に来てもらう必要があります。

急に接種の呼び出しがかかった人は、3週間後の予定まで考慮して、接種を受けに行かなければなりません。

キャンセルした人は、2回目の接種も自動的にキャンセルとなり、一から予約を入れなおす必要があります。

当院のような小規模な医療機関ではキャンセル時の対応が難しく、ワクチンを余らせる可能性が高いでしょう。

本来であれば、キャパの大きな接種会場での集団接種の方が、ワクチンの融通もつけやすいはずなのです。

しかしともかく、個別接種と同時接種を同時進行させなければ、なかなか接種が進まないのも事実。

なのでわれわれ医師は、自院で個別接種を行いつつ、空いた時間で集団接種会場に出向くことになっています。

各部署が連携しつつ、手探りで進めている未体験の接種計画です。重大なトラブルが起きないことを祈ります。

新型コロナワクチンへの、期待と不安

「屋外であっても、無風で密集していたら、マスクなしではコロナの感染リスクは高い」

スパコン「富岳」によるシミュレーションで、屋外での飲食でも油断できないことが判明したとのこと。

でもこれ、60x120cmのテーブルを10人で囲むという、いまどき誰もやらないような設定ですけどね。

まあともかく、屋外でも無風の時は密集するな、マスクを着けよ、ということなんでしょうね。

敢えて言わせていただければ、そんなコトよりも、富岳は治療薬に開発のために集中的に使っていただきたい。

と私が言わなくても、もちろん、あらゆる研究所や大学や企業が、いま全力で開発中だとは思います。

できれば日本から、画期的な特効薬を出したいですね。ワクチン開発では完全に、遅れをとりましたから。

それはともかく、とりあえずはワクチンですが、接種率はまだ低い上に、副反応への懸念もぬぐえません。

1日でも早く接種を受けたい人がいる反面、接種をためらう方も多く、考え方方はさまざまです。

予防接種のメリットとデメリットを天秤に掛けるようことを、全国民に無理強いするわけにもいきません。

少しでも心配な方は、あわてて接種せずに、国民の一定割合が接種を済ませた頃に考えれば良いと思います。

ものすごく心配な方は、国民の大多数が接種するまで待っても良いのです。

集団免疫が成立すれば、未接種の方も感染から守られる日が来ます。その考え方も許容されると私は思います。

3度目の正直、ていう感じの特別感がない

新型コロナウイルスの3回目の緊急事態宣言が、東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に発令されました。

3度目の正直なんですけど、かわり映えしませんね。政治家も相変わらず、困った発言をしています。

「街灯を除き、全ての明かりを消すように徹底していきたい」(小池都知事)

「都民は蛾ですか?」という批判もありますが、夜でも明るい繁華街に集まる若者は、たしかに減らしたい。

しかし、早く、短く、強い措置で、コロナをガツンと減らそうという時に「灯火管制」とは、ズレてませんか。

「何としても感染拡大を抑えたい。誰よりも強く思っています。夜中に何度も目が覚めます」(西村担当相)

悪い人じゃないんでしょうね、この人。真面目です。たぶん勉強家。ですけど、弱い。

「希望する高齢者に、7月末を念頭に、各自治体が2回接種を終えることができるようにする」(菅首相)

新型コロナワクチンについての、極めて楽観的な見通しを、全国的に告知していただきました。

こんなこと言われると、予約を巡る混乱が懸念されます。もう、大風呂敷ばかり広げないでいただきたい。

前にも書いたように、当院かかりつけの高齢者への接種だけでも、8月下旬までかかる計算なんですからね。

できるだけ、接種ペースをアップしたいですけど、今後の発熱外来の混み具合がどうしても心配です。

ワクチンの接種を進めようという矢先に感染者が急増するという、予想していた通りの最悪のシナリオです。

国民全体へのワクチン接種を最速で完了させるためには、いまの感染を徹底的に抑え込まなければなりません。

それこそが、今回の緊急事態宣言の目的でしょう。だったら、本気でガツンとやらなきゃ。

第4波の中でワクチン接種は進むのか

「今のペースではコロナワクチン接種完了は7年後!?」

日経メディカルの記事のタイトルは、笑うに笑えないというか、でも笑うしかないというか。

今の接種ペースのままであれば、という仮定での話なので、これからペースアップすれば挽回できるはずです。

ワクチンの自国開発の遅れや、輸入に手間取ってきたことなどは、もはや非難してもしょうがないですね。

9月末までにワクチンの確保が完了するのが本当なら、どうやって接種ペースを上げるかが今後の焦点です。

熊本市では5月19日から、65歳以上の方への優先接種が始まります。

各医療機関はいま、何月何日に何人に接種できるか、その計画表を作成中です。保健所への提出期限は明日。

一般外来に加えて当院では発熱外来も続けているので、コロナワクチンの接種にあてる時間は限られます。

最初の1クール(3週間)の接種が終わったら、次の2クール目は、その方たちへの2回目の接種で一杯です。

当院かかりつけの方から接種をしようと計画中ですが、それだけでも4クール(12週間)ほどかかる計算です。

かかりつけではない高齢者への接種を行う枠が、当院ではあと3カ月間は作りたくても作れません。

こんなことになったのも、ワクチンを接種する段になって、コロナの第4波が重なってきたからです。

ワクチン接種の時期までにコロナを抑え込んでおかなかった、国の施策の失敗を責めても、後の祭り。

コロナ診療で多忙な、地域によっては疲弊している医療現場に、ワクチン接種の余裕はあまりないのです。

熊本ですらこの状況ですから、大阪や東京でワクチン接種が進むんだろうかと心配になります。

やったら薄いiMacなどが登場

たまには明るい話題。

本日未明、Appleの新製品発表会が開催されました。特設サイトからの配信イベントです。

予想通り、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3423.html" target="_blank" title="M1チップ">M1チップ</a>搭載の「iMac」が登場しました。なんとも鮮やかな7色のカラバリ(青緑桃銀黄橙紫)。

99年に発表された「キャンディーカラー」のiMacを思い出しますが、形状も洗練度もまるで違いますね。

とにかく、やたら薄くて11.5mm、重さは4.5kg弱ですか。ディスプレイは4.5K。その他の性能は割愛。

ここまで進化しますか、ていうぐらいのオシャレなMacですね。

それに比べると初期のiMacは、ブラウン管で重量15kg以上だったし、今から思えばオモチャっぽかった。

M1チップ搭載の「iPad Pro」も出ました。最先端の「Mini LED」ディスプレイと5Gでヤバイ。

これから<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2903.html" target="_blank" title="旅先に持って行く">旅先に持って行く</a>のは、MacBookじゃなくてiPadなんでしょうかね。いつ旅行できるかは別として。

新iMacとiPad Proは、4月30日予約開始で5月後半発売予定。とりあえず、買う予定はありません。

Macの新製品が出たらすぐ飛びつくような、昔の元気が私になくなったのは、いちばん残念なところ。

忘れ物防止タグ「AirTag」なんて小物が登場したので、とりあえずコレ買うか、て感じです。

紛失モードにすると、他人のiPhoneまでが総動員でタグを探してくれるとか。<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-184.html" target="_blank" title="忘れん坊">忘れん坊</a>には心強いです。