四国電力伊方原発3号機は、運転差し止めの<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3030.html" target="_blank" title="去年の仮処分決定">去年の仮処分決定</a>が本日取り消され、再稼働が認められました。
前回は、阿蘇山が過去最大規模の噴火をした場合、火砕流の影響を受けないとはいえない、との判断でした。
しかし今回は、伊方原発にまで影響を及ぼすような阿蘇の巨大噴火の可能性は高くない、というのが決定理由。
阿蘇山噴火の科学的評価が変わったわけではなく、その影響に対する判断が変わったわけです。
つまり、たとえ噴火被害が甚大でも、その確率がきわめて小さければ考慮しなくても良い、ということです。
あるいは、被害が極端に大きな破局的天変地異は、もはや想定しても意味がないというニュアンスも感じます。
伊方原発を巻き込むような巨大噴火が起きたら、それこそ原発どころの騒ぎじゃないでしょ、というわけです。
いやしかし、単なる噴火だけなら、たとえ西日本が火砕流で焼き尽くされても、日本はきっと再起できるはず。
生き残った東日本の人たちが徐々に西日本に移り住んで、きっとまた西日本を再建してくれることでしょう。
その証拠に、9万年前の阿蘇の巨大噴火でほとんどの生物が死滅した九州は、現在すっかり繁栄しています。
それにしても、原発が火砕流に飲み込まれて完全にメルトダウンしたら、いったい日本はどうなることか。
その意味で、過去最大規模の噴火すら想定した昨年の仮処分決定は、じつに誠実な判断だったと思います。
ですが日本人は、最悪の事態を想定することを忌み嫌う国民性ですから、今回の決定の方がなじむのでしょう。
地震や津波はともかく、噴火のことはもう、考えないことにしたわけです。
それに、原発が破局噴火の火砕流に巻き込まれたとき、それが稼働中かどうかはもはや関係ないですからね。