唐突にパスワードのリセットを促すメールは、信用できるか

「ワクチン接種円滑化システム(V-SYS)」という、新型コロナワクチン接種のためのシステムがあります。

その「V−SYS」のID・パスワードがしかし、申請して1カ月近く経つのに、待てど暮らせど送られてきません。

と思っていたら本日昼ごろに突然、次のような件名のメールが届きました。

「パスワードのリセットを完了してください」

私の何かのパスワードを管理者がリセットしたので、24時間以内に完了シナケレバナラナイと、せかします。

でも日本語がおかしいし、「あなたのアカウントは一時的にロックされています」メールと同じ臭いがする。

送信元アドレスに心当たりなし。記されたリンクの長く複雑なURLは、明らかに危険なオーラを放っています。

URLをクリックしたとたん、私のMac内の個人情報がすべて盗まれ、わずかな資産をも失うかもしれません。

フォルダ最深部に隠匿している私の恥ずかしい写真が、全世界に拡散する可能性も覚悟しなければなりません。

と、最大限の警戒をしていたところ、その約30分後に、次のような件名のメールが来ました。

「パスワード設定メールについて」

今度は、見かけ上は厚労省からの、「パスワード設定メール」を送りますので、という予告メールでした。

そこには、「件名が分かりにくいため、不審メールと認識し削除されませんようご注意ください」とある。

どうやら先ほどの怪しいメールは、ID・パスワード設定のための、極めて重要なリンク情報だったようです。

あのね、そういう周知情報って、不審メールに先だって送ってくれなきゃダメでしょ。

厚労省の担当者がメールを出す前に、委託業者からメールが送信されてしまったのかもしれません。

「パスワードをリセットせよ」なんていう危険メールは、いまどき読まずに真っ先に削除する対象ですからね。

コロナ禍で多忙を極めていることでしょうけど、かなり危ういことしてますよ、厚労省の方。ご注意を。