チック・コリアさんが亡くなりました。79歳。
大好きなジャズピアニストでした。私が所有するジャズ系のレコードは、ほとんどがチックのものでした。
高校時代までは彼のことはまったく知りませんでしたが、大学時代に友人の影響を受けてファンになりました。
とくに、彼が弾くキーボード「Fender Rhodes」の音色に、どういうわけか私はハマってしまいました。
最初にチックのライブに行ったのは、1980年の夏の「ライブ・アンダー・ザ・スカイ」です。
これは当時、世界のジャズマンが日本に集まって毎年開催されていたジャズフェスです。
東京・田園コロシアムなどのほかに、ときどき福岡公演もあったので、80年のそれを見に行きました。
福岡公演と言っても、熊本です。会場は三井グリーンランド(当時)でしたから。
良い席を取るために前日の夕方からゲート前に陣取って、友人らと宴会などしながら徹夜で開場を待ちました。
当時、チック・コリアがあまりにも好き過ぎていた頃なので、チック以外の参加者はほとんど覚えていません。
渡辺貞夫や日野皓正、ソニー・ロリンズやスタンリー・クラークとかも、来てたんじゃなかろうか。
会場で知り合ったチック・ファンの若者がいて、休憩中にステージに上がるという暴挙に付き合わされました。
でもおかげで私は、Tシャツの背中に、チックのサインをゲットしたのでした。
その記念のTシャツを、ずっと10年以上は愛用していたはずですが、気がつくと家人が処分していました。
たしかにくたびれていたし、背中のサインも「C〜」にしか見えませんでしたが、私には貴重品だったのに。
彼の音楽には、ジャズもフュージョンもクラシックやロック調もありますが、すべてにラテンが顔を出します。
そのギョロッとしたイタズラっぽい目を最後に見たのは、7年前にゲイリー・バートンと来日した公演でした。
場所はアクロス福岡。木曜日。なので白状しますが、その日臨時休診した理由は、そういうコトだったのです。
地域のみなさま、チックに免じてご勘弁を。そして、チック・コリア氏の、ご冥福をお祈りいたします。