新型コロナウイルスの英国型の変異種への感染が、英国滞在歴のない3人から確認されたとのニュース。
これが市中感染だとすれば、この変異種はもう、日本にかなり入り込んでいるのかもしれません。
国内の感染がさらに拡大する可能性まで出てきました。
変異種が国内に広がる前にワクチンの接種が始まり、しかも変異種にもワクチンが効いてほしいものです。
そのワクチン接種の体制強化のため、河野規制改革担当相が「調整役」に抜擢されました。
普通に考えたら田村厚労相の仕事ですが、菅首相が敢えて河野氏を選んだのには、理由があるのでしょう。
省益を考慮する田村氏に任せていたのでは、厚生官僚の反対を突破することができないからかもしれません。
新型コロナウイルスワクチンは、通常の治験・承認の過程を経ておらず、きわめて例外的な事案ですからね。
日本のワクチン行政の規制や旧習を突破する必要があり、「規制改革担当相」が担うことになったのでしょう。
その河野氏といえば最近、東京五輪について、「何があるか分からない」と率直に述べて議論を呼んでいます。
一方で加藤官房長官は、「関係者はいま、感染対策を含めて準備に取り組んでいる」との従来型の見解。
加藤氏のように、望むことだけを述べ、悪い予測は口にしないのが、日本人らしい物の言い方です。
その反対に河野氏は、客観的・合理的発想で、なんでも率直に口にする、日本人らしからぬ部分があります。
異例のワクチンの導入には、河野氏のような合理的発想が必要なのかもしれません。