「熊本市医師会PCRセンター」出動3回目

「熊本市医師会PCRセンター」の担当医として、出動してきました。<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3244.html" target="_blank" title="8月">8月</a>と<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3307.html" target="_blank" title="10月">10月</a>に続き、今回で3回目です。

今日の受診者は30人。80代の高齢者がいると思えば、乳幼児もいる。10〜20代の若い方も目立ちました。

唾液がうまく採れなかった方は4人。綿棒を鼻咽腔に入れて鼻水を採取するわけですが、これが大変なのです。

通常のインフルエンザの迅速検査とまったく同じ手技ですが、問題点は、

(1)飛沫がたくさん発生するので完璧な防護が必要で、医師は壁越しに手袋だけ突き出して鼻水を採取する

(2)そのゴム手袋がゴワゴワなので細い綿棒をつかみにくく、慎重に鼻腔に入れ込むのがなかなか難しい

8月の出動時の受診者は20人、10月は17人で、いずれも陽性者は1人だけでした(熊本市のサイトから推測)。

その頃に比べると熊本の感染者が増えているのに、今日の受診者30人というのは意外にに少なく感じました。

もしかすると、「診療・検査医療機関」の頑張りで、PCRセンターの利用が抑えられているのかもしれません。

PCRセンターの検査エリアは、ドライブスルー用に壁のサッシを全部取り外してあり、完全に吹きさらしです。

看護師に聞くと、いまはまだ猛暑の真夏よりずっとマシだけど、部屋に暖房がないので真冬が心配だと。

電源容量の関係で、暖房器具が入れられないそうです。そんなバカな。じゃあ早く電源増設しましょうよ。

などと言いながら私は、暖房のある隣の部屋から、アクリルの壁越しに手袋を突き出すのみ。申し訳ないです。

夏にも書きましたが、このPCRセンターは看護師の方々には劣悪環境すぎます。早急な改善が必要です。

何者かに刺されたか噛まれたかで、寝不足

「ジカッ!」と左大腿部に激痛が走り、目覚めました。フトコロではなく、太ももが、痛んだのです。

針で突き刺したような鋭い痛みでしたが、一瞬のことだったので、そのまま眠ってしまいました。

ところがおそらく、その2,3分後に、また「ジカァ〜ッ」と来たので今度は飛び起きました。

パジャマをたくし上げて見ても、皮膚に何かが刺さっている様子はなく、付近に<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3203.html" target="_blank" title="イラガ">イラガ</a>もいません。また寝る。

すると数分後にまた激痛。時計を見ると午前2時過ぎ。もう眠ってはおれません。

リビングで大腿部をよく観察すると、1ミリにも満たない白いトゲが刺さっています。

周囲の皮膚が赤くないので、毒虫の針ではないかも。毛抜きでそっと抜きましたが、うまく抜けたかは見えず。

やっと眠れたと思ったら、また「ジカァ〜ッ」で目覚める。時計を見ると3時過ぎ。厳しい夜になりそうです。

またリビングに降りて、万能薬「リンデロンVG軟膏」を塗布。

5時頃まで間歇的な激痛を繰り返しましたが、体が慣れたのか、眠気に負けたのか、その後は爆睡しました。

今日の日中は無症状でしたが、夕方からまた、患部がジラジラ痛みだしました。

帰宅後よく見ると、赤い発赤が3つ、鋭角二等辺三角形の配列に並んでいます。何かの噛み跡か?

家人に見せたら、齧歯(げっし)類の仕業だと言います。聞かなきゃ良かった。

そこで登場するのが、私の「座右の書」でもある、夏秋優先生の『Dr.夏秋の臨床図鑑 虫と皮膚炎』です。

この本は、元昆虫好きの元少年にとっては、枕元に置いときたいぐらいの良書。毎日眺めても飽きません。

ただし、いくら探しても私の皮膚症状に一致する虫はいなさそうでした。虫じゃなけりゃ、やっぱり齧歯類か?

何を相手に勝負してるんでしたっけ?

「勝負の3週間」のうち2週間が過ぎ、もう「勝負はあった」ようにも見えますね。もちろん「負け戦」です。

「Go To」は大枠で維持したまま、「みなさん、今が勝負です」と言われても、戦い方が分かりませんよ。

国民の多くが、やるべきことをやっていますが、それでも感染が拡大する理由が、どこかにあります。

無症状の感染者が多く、しかも発症の2日前から感染力がある点が、この感染症拡大の最大の要因でしょう。

私などは自宅と職場を往復するのみで、2月以来一度も外食していません。感染が怖くて動けないのです。

熊本県は今日、「診療・検査医療機関」として指定を受けている医療機関を、県のサイトに公表しました。

公表について同意する医療機関のみの掲載ですが、全部で141施設。そのうち熊本市内の医療機関は47です。

当院もその末席を汚しておりますが、受診者が多いのは、やはり日曜日ですね。

病状を踏まえて、PCR検査を提案すると、検査を断る方が時々いらっしゃいます。その言い分は、

「コロナじゃないので」(という根拠の無い自信あり。とりあえず経過観察となりますが、要注意)

「お高いんでしょう?」(行政検査なので無料ですと伝えたら、じゃ受けますぅ、となります)

「会社に迷惑がかかる」(私には信じられない発想の方が時々いらっしゃる)

陽性のはずがない、陽性なら知りたくない、陽性だと困る、と思う人がいるところがコロナの難しい点ですね。

米国映画やドラマの「日本版」って、オリジナルには勝てませんね

「2夜連続ドラマスペシャル『逃亡者』」という番組を録画していたので、2話連続で観てみました。

ハリソン・フォード主演の映画が私は好きで、このドラマにも期待していたのですが、まあ、なんというか。

できるだけネタバレにならない程度に、私の感想を少し。

・ドラマのスケールと渋い配役は、そこそこ評価できる

・ご都合主義のストーリーも、ドラマなのだから仕方ない(少々の矛盾も諦めよう)

・後編冒頭のニュース番組のシーンが、見事に緊張感を失わせてくれた

・犯行の動機や背景の描き方と「川」に深みがなかったのが、最大の問題点

結末のドンデン返しを知ってるのに観たのが、そもそもの間違いでした。

それにCMが多過ぎ。いくら「電話してチョーダイ」と言われても、ウチのピアノは売りませんから。

なのでドラマはなるべく生で見ないで、録画してあとからCMを飛ばしながら見るのが正解。

ハリウッド映画や海外ドラマの日本版って、なかなかうまくいきませんね。たぶんその理由は、

・オリジナルの評価が高い作品だと、どうしても期待して(しすぎて)しまう

・特殊な政府機関の存在とか、街中のあちこちで頻繁に起きる銃撃戦が、日本ではなじめない

それでいうなら、現在進行中の悲惨な日本版ドラマが、唐沢寿明主演の『24 JAPAN』でしょうね。

打ち切りもあり得るほどの低視聴率らしいですが、番組の構成上、24話を完結させるしかないのが逆に痛い。

私は第1話でガッカリして観るのをやめてましたが、まだやってたので今日は、第9話を録画で観てみました。

その後で念のため、オリジナルの『24-TWENTY FOUR』シーズン1のエピソード9も、観てみました。

日本版の問題は、オリジナルに忠実な脚本だからでしょうね。だから日本での出来事としては無理がある。

それに、次々に新たな裏切り者が発覚する予想外の展開をもう知っているので、観ていて面白くないのです。

HER-SYSとG-MISに初ログイン

「HER-SYS」って言葉が、ひところ新聞に出てきて、ナンジャラホイな方も多かったことでしょう。

もしかして彼女のシス(HER-SITH)? 暗黒面? いや、それはそれで興味深いですが、今回は違います。

HER-SYSは、新型コロナウイルス感染者の情報を、国や自治体と医療機関が共有するためのシステムです。

たとえば当院の「発熱外来」で、もしもコロナ感染者を確認したら、HER-SYSに入力することになります。

そのためのアカウントを取得していたのですが、実際にサインインしたのは、実はつい昨日のことです。

そして、サインインに失敗しました。昨夜ずっと試しても上手くいかず、保健所に尋ねても原因不明とのこと。

では厚労省に尋ねるか。ためしにブラウザをGoogle Chromeに変えたら、すんなりうまくいきました。

そういう風に、MacのSafariではうまくいかないことが、世の中には多いのです。

「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3345.html" target="_blank" title="G-MIS">G-MIS</a>」というのは、「新型コロナウイルス感染症医療機関等情報支援システム」のことです。

当院が「診療・検査医療機関」に指定されて1カ月以上経過した今日、ようやくそのIDが発行されました。

厚労省からのメールに平文で、ログインIDと初期パスワードが記載されていますが、まあいいでしょう。

G-MISには、Safariでもログインできました。その意味では、HER-SYSよりもセキュリティが甘いのか。

入力項目は、毎日の発熱外来診療時間や発熱患者数・検査数など。提出期限は毎日翌日13時。

11月1日からの診療データを、慌てて全部入力しなければなりません。厚労省も無茶ぶりするものです。

にしても、最大限に神経を尖らせて毎日の診療を行っている身には、日々の報告義務が多すぎて閉口します。

前にも書いたように、これらの目的は行政のためです。それを「支援システム」と呼ぶのには納得しかねます。

専門分野を理解させるためには、詳しく説明するのが王道

「池上彰のニュースそうだったのか!!」ていうテレビ番組を時々やってますね。

昨日は『新型コロナワクチンを生放送で解説SP』だったので、いちおう、あまり期待せずに見てみました。

ツッコミどころはあちこちありましたが、とくに「mRNAワクチン」の解説部分はガッカリでしたね。

「従来のワクチンは、ウイルスを弱めたものを体内に入れて、免疫細胞に形を覚えさせる」

「コロナワクチンは、遺伝子情報をを体の中に入れて見た目がコロナにソックリな物を作ってしまう」

なんか違う。池上さんの解説は一般向けにかみ砕き過ぎていて、かえって理解しにくくなっているのです。

肝心のmRNAの説明を省いているものだから、このワクチンの最大の特徴が何も伝わりません。

専門的な分野は、手抜きせずに詳しく丁寧に説明した方が、むしろ一般の方に全体像を理解させる近道です。

池上さんがそれをしないのは、彼は意外と医学が不得意なんじゃないのかと、私は<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-520.html" target="_blank" title="以前から">以前から</a>疑っています。

でも池上さんの、どのようなテーマでも生放送で解説をしようという勇気には敬服します。

自分の知識や理解が足りない分野でも、少々誤魔化しながらでも解説し通してしまう力業には恐れ入ります。

とは言え、間違った情報を発信しかねませんから、医学テーマを生放送で解説しない方が良いと思います。

専門家を出演させず、素人芸能人を何人も並べて上から解説するようでは、正確な情報番組にはなり得ません。

やっぱり、スマートスピーカーって、便利ですか?

Appleの「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2880.html" target="_blank" title="HomePod">HomePod</a>」は、まだ買っていません。Apple信者なのに、買うべきかどうかまだ悩み中なのです。

同じスマートスピーカーだと、AmazonやGoogleの製品は、ずいぶん利用者も多いみたいですね。

HomePodの中に居るのは「Siriさん」です。iPhoneやMacの中にも居ますから、おなじみと言えばおなじみ。

ただ最近、私はSiriさんとはあまり親しくしていません。たまに会話しますが、ほとんどは不本意なものです。

家で使ってるMacBook Proのキーボード最上段に、「Touch Bar」という細長いディスプレイがあります。

この部分はタッチパネルとして利用する場所ですが、デフォルトではその右端が「Siri」の起動ボタンです。

その右隣に、よく使うTouch IDのボタンがあり、ふと指が触れてSiriさんが不意に立ち上がることがあります。

Siriさんは地獄耳なので、私が黙っていても、リビングのテレビの音声を聞いて何か応答しようとします。

しかし聞き取りが不完全なものだから、訳の分からないとぼけた質問を繰り出してきます(Siri滅裂)。

「何も言ってないけど何?」と私が返しても、「意味がわかりません」とまったく自己中心的です(Siri私欲)。

Touch Barが汚れて誤作動するのかと、ときどきSiriさんのボタンを拭いてるんですけどね(Siriぬぐい)。

しばしば、Siriさんとはまともな会話が成立せず、退場していただくことになります(Siri切れとんぼ)。

そんな感じで私とSiriさんとは微妙な間柄なので、わざわざ高額なHomePodを買う気になれないのです。

でも「HomePod mini」はちょっと欲しいかも。やっぱ、デザインがいい。

「完全従量プラン 0.1GB 20円」希望

新型コロナは、重症者も死者数も増えています。流行地の医療機関は大変な状況です。

今日は国内でもついに、10代のコロナ感染者が死亡したと報じられてショックでしたが、誤報でした。

集計委託業者の誤入力が原因だといいます。いちばん神経を尖らせて扱うべき重大データで間違える?

そんなこんなでコロナの話題もイヤなので、昨日の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3348.html" target="_blank" title="アハモ">アハモ</a>の「20GBで月額2,980円」の件を引っ張ります。

20GBと言われても私にはよくわかりませんが、YouTubeのデフォルト画質で30~60時間分だそうですね。

つまり、毎日1〜2時間ほど動画を見るような感じですか。私のライフスタイルでは考えにくい状況です。

じゃあ、自分の現状はどうなのか。「my softbank」というサイトでデータ使用料を調べてみました。

すると驚くべきことに、過去24日でわずかに0.16GBでした。月0.2GBペース。20GBの100分の1じゃん。

契約プランは小容量の「データ定額ミニ 2GB(月3,500円)」にしてるんですけど、それでも大余りです。

もう一段階下の「データ定額ミニ 1GB(月2,900円)」に変えるべきかもしれません。

ほぼ一日中Wi-Fi下で生息している私は、ほとんど通信容量を消費しないiPhoneの使い方をしています。

たまにWi-Fiがないところで、しかもどうしてもMacを使いたいとき、iPhoneの<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2607.html" target="_blank" title="テザリング">テザリング</a>が必要になります。

あとは屋外で地図を見たりはしますけど、少なくとも、iPhoneで動画を見る習慣はありません。

完全従量プランが欲しいですね。0.1GBで20円。20GBなら4,000円。私の使用量だと40円。これが良い。

iPhoneやMacの記憶装置には最大容量を求める私ですが、データ通信量だけは不思議とケチるのです。

ドコモの新料金に、他社がどのように対応するのか楽しみです

NTTドコモが、「20ギガバイトで月額2,980円」という新料金プラン「ahamo(アハモ)」を発表しました。

5G対応の通信容量20GBと、5分までの通話かけ放題。キャリアメールは使えない。シンプルでいいですね。

サブブランドではなく、あくまでドコモ本体のプランという位置づけは、総務省の意にも沿うものでしょう。

今後他社がどのように追随するのか、ソフトバンクユーザーとしても興味深いところです。

これまで通信各社は、一見オトクだけど違いがよくわからないプランを、数多く繰り出してきました。

さらにオトクになりましたと、別プランへの移行を勧められても、ホントに得なんだかどうだか疑問でした。

料金プランが複雑でわかりにくいので、どこかに落とし穴があるんじゃないのと、不信感さえありました。

現にこれまで私は、ソフトバンクの余計なオプションやら何やらで、だいぶ損をさせられてきましたから。

各社におかれては、スパッとわかりやすい、誰も間違えないような料金プランを提示していただきたい。

たとえば私が求めるのは、通話も通信も何もかもが「完全従量制」。使わなきゃ0円。オプションは一切なし。

そんな「ストレートプラン」を、各社が作ってみてくれませんか。とても比較しやすくて助かるんですけど。

「アハモ」には、「アハモーメント」「Aha(相づち)」「感嘆詞としてのアハ」の意味を込めているとか。

こじつけにしてもよく分かりません。発音もしにくいし。誰が考えたの。私なら「カシコモ」にしますかね。

新型コロナワクチンは、懸念はあっても私は接種が待ち遠しい

ファイザーが開発した「新型コロナウイルスワクチン」が英国政府に承認され、来週にも接種が始まります。

このワクチンは安全かつ有効だといいますが、手放しで喜んでもよいものか、気になることは山ほどあります。

「mRNAワクチン」という、まったく新しいメカニズムで効くワクチンです。

従来のワクチンのように、ウイルス(の一部)を体内に注射して、免疫反応を引き起こすものではありません。

ウイルスの遺伝情報を体内に注射して体内でウイルスの一部を作らせ、それに対する免疫を誘導するものです。

新たな理論で作られた史上初のワクチンが、異例のスピード承認を得て、もうじき世界中で使われ始めます。

時間をかけて研究をし、治験を行い、じっくりと検討を深めるべき医薬品ですが、今回はなにしろ急ぐのです。

急性期の副反応だけでなく、長期的な副反応の懸念もありますが、使いながら考えようというわけです。

これまでにも、研究機関や企業は必要に迫られて瞬発力を発揮し、科学技術を進歩させてきた歴史があります。

コロナ禍がまさに、世界の科学技術研究に飛躍をもたらすきっかけになったことは、間違いありません。

これを「必要は発明の母」というのか、「火事場の馬鹿力」と言うべきか。

ファイザーのワクチンは、来年には日本にも供給され、一定の優先順位のもとで接種が行われる予定です。

最初に接種を受けるのは、高齢者や医療従事者になりそうです。私も早めに接種を受けたいと思っています。

ワクチンへの懸念はゼロではありませんが、それよりも私は、可能な予防法は全部試したいからです。

十分な中和抗体価を確認した上で、不安なく診療できる日が早く来ることを願っています。