バイデン次期米大統領の、新型コロナウイルスワクチン接種シーンが、テレビ中継されました。
最近のアナフィラキシー報道が気がかりなファイザー製のワクチンの安全性を、国民にアピールするためです。
残念ながらそんな行為で、ワクチンの安全性は何ひとつ立証できません。彼の勇気をアピールしただけです。
問題はいろいろあります。
(1)アナフィラキシーの危険を払拭したいなら、接種の様子を短時間だけ中継するのでは不十分
(2)アナフィラキシーはまれな副反応なので、バイデン氏が接種して問題がなくても、科学的な説得力はない
(3)万一、何らかの異変が中継中に起きてしまったら、それが偶然でも、ワクチンにはイメージダウンとなる
医薬品の安全性は科学的・統計学的に判断されるべきものであり、特定の人物への投薬シーンなど無意味です。
バイデン氏の姿を見て、菅(かん)直人厚生相(当時)の「カイワレ大根」一気食いシーンを思い出しました。
いずれも、薬や食品の安全性をアピールするためのパフォーマンスにすぎないということです。
幸か不幸か、ファイザーのワクチンが日本へ導入されるまで、あと2カ月以上はありそうです。
それまでに海外で多くの人に接種されるので、急性期の副反応については白黒がついていることでしょう。
ただし欧米では粛々と接種が続けられていても、日本で何か起きたら、日本では接種が止まるかもしれません。
史上初の「mRNAワクチン」であり、一般的にも新薬の長期的なリスクなど、厳密には誰にもわかりません。
でも短期的には、有望・有益なワクチンだと思います。私は、順番が回ってきたら接種を受けるつもりです。
自分が接種してなきゃ、一般の方に接種を勧めるのに説得力がないですからね。ありゃ、私もパフォーマンス?