新型コロナワクチンの副反応に、日本人は耐えられるか

新型コロナワクチン。ついに接種が始まった初日から、接種後のアナフィラキシーが2例も出てしまいました。

2名とも深刻なアレルギー反応の既往があり、アドレナリン注射液を携帯しているほどの人でした。

ワクチンは慎重に接種すべき人だったのに、初日から接種するとはチャレンジャーです。

そのようなワクチンですが、英国では粛々と接種が続けられているし、米国FDAも緊急使用を許可しました。

どのような医薬品にもアナフィラキシーを起こす危険性はある、と理解した上での冷静な科学的判断です。

しかしこれが日本で起きた事例なら、国内メディアは大騒動し、弱腰の厚労省は接種を中断することでしょう。

実際に来年日本でも接種が始まる段になって、市民団体が動きだし、国が接種を尻込みする可能性はあります。

現に、世界中で粛々と行われているHPVワクチンの接種を、日本は7年以上、実質的に止めたままですからね。

欧米人は、アナフィラキシー等の既往がある人だけ接種を控えればよいだろう、という合理的な考え方です。

ところが日本人はそのようにドライには割り切れず、怪しいものはともかく止めようと考えてしまいます。

日本人は、ワクチンで感染症を予防することよりもワクチンで副反応を起こさないことの方に関心があります。

副反応を減らすためなら予防が不十分でも構わない、というスタンスなのです。

新型コロナワクチンは、来年、数千万人単位の日本国民が接種することになるはずです。

それなりの副反応報告が相次ぐことでしょうが、ワクチンの目的を見失わないようにしなければなりません。

果たして日本人は、ワクチンのメリット(効果)とデメリット(副反応)を天秤に掛けることができるのか。

世界中で日本だけが、新型コロナワクチン接種の一時ストップなんて愚行に走るような気がしてなりません。