希望の光が見える明るい年になりますように

大晦日です。

どこのご家庭でも同じでしょうか、誰も帰省して来ないので、ひっそりと静かな年末を迎えています。

孫たちを出迎えに熊本空港に行ったのは、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3010.html" target="_blank" title="昨年の大晦日">昨年の大晦日</a>のことでした。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2645.html" target="_blank" title="その1年前の大晦日">その1年前の大晦日</a>には、韓国仁川(インチョン)空港からブログを投稿したことを思い出します。

<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2280.html" target="_blank" title="そのまた1年前の大晦日">そのまた1年前の大晦日</a>といえば、息子の結婚式を無事終えて、東京から熊本に戻ってきた日です。

3年連続で大晦日に空港に行ってた事実にも驚きますが、それにしても、飛べなくなりましたね、大空を。

今後しばらくは海外旅行どころか国内旅行の予定すら無く、リビングの飛行機カレンダーを毎日眺めています。

ところで、「大晦日」を「おおつごもり」と読んだりしますね。「晦日」なら「つごもり」です。

月末→月隠もり→ツキコモリ→ツゴモリ、だと聞いても、「晦」という漢字自体の意味がわかりません。

漢和辞典によると、「目をくらます」の「くらます」は、「眩ます」のほかに「晦ます」とも書くようですね。

「眩」は、「眩しくて見えない」意味で、「めまい(目眩,眩暈)」という言葉でもよく使います。

「晦」は、「光が無くて暗い」「見つけられない」という意味なので、眩と晦は明るさで言えば真逆です。

光明の見えない暗い日々、希望の見つけられない日々は、今日の大晦日で終わりにしてもらいたいものです。

雪も降るし、極寒の年末年始は巣ごもりですか

「も〜い〜くつ寝ると〜、お正月〜」って訊くのなら、あと2つです。昼寝は含みません。徹夜も不可。

クリスマスは気分じゃありませんでしたが、昨日から休診してるので、いまは年末らしくのんびり気分です。

冒頭の歌は『お正月』。滝廉太郎作曲ですか。作詞は東くめ氏。よく知らんけど1969年死去の方。

没後70年経ってないので著作権が切れていません。うかつに掲載できない歌詞でした。

それにしても寒いですね、気温もフトコロも(ギャグも)。

愛犬・花ちゃんが、じっと外を見て固まってるので何事かと思ったら、雪がちらついていました。

空から降ってくる無数の白い物体は外敵なのか、吠えるべきかどうか、花ちゃんは迷っているようでした。

「雪やこんこ あられやこんこ」

小学校で「雪やこんこん」じゃないと聞いて衝撃を受けましたが、「こんこ」の意味説明は受けていません。

この歌は『雪』という文部省唱歌ですが、『雪やこんこん』という滝・東コンビの唱歌もあるそうですね。

夜になって庭を見ると、驚いたことにいつの間にか、芝生にうっすら雪が積もっていました。

さっそく花ちゃんを連れ出したものの、見慣れぬ白い絨毯に警戒して、なかなか雪の上を歩こうとしません。

明日の夜からは本格的に雪が降り積もりそうです。元旦は花ちゃんと一緒に庭駈けまわることにしましょう。

AI による感染流行予測では大晦日に千人越え

日本中が毎日注目している東京都の感染確認数。今日は856人。火曜日の発表人数としては過去最多です。

「○曜日としては最多」という言われ方が、最近よく使われます。

曜日によって検査数にばらつきが多いため、前日よりも1週間前と比べる方が、たしかに適切かもしれません。

表計算ソフトに毎日の感染者数を入力すれば、曜日ごとの増減を自動的に計算することができます。

たぶんいま、日本中の多くの方が、そのようなワークシートを作っていいることでしょう。私もその一人。

NHKのサイトからデータをダウンロードすれば、そのまま表計算ソフトで開くことができます。

さて東京都の場合、12月9日以来、曜日ごとの増減はずっと正の数、つまり毎週増え続けています。

その増加幅は、数十人の日もあれば200人以上のこともあり、だんだんと加速している印象があります。

そこで、曜日ごとの増加幅の増減、いうなれば「二次微分値」を見てみました。

すると、二次微分値はこの5日間ずっとプラスでした。その前の5日間は、どちらかとマイナスが多い。

つまり今、感染者の増加ペース自体が増えている、ということです。グラフにすれば「下に凸」な上昇カーブ。

二次微分値は最近100程度。それが続くとして感染者数を予測すれば、明日は918、明後日は1,055と出ます。

あくまで私のAI(あやふやな印象)ですけども。

感染者数が増えるよりも、未検査の感染者が野放しの方が怖い

羽田雄一郎参院議員が、新型コロナウイルス感染症で亡くなりました。53歳。

昨日速報が出たときすぐにネットを見たら、死因は刺殺だ、いや自殺だと、きな臭い情報が溢れていました。

主要メディアの報じる内容も鵜呑みにはできませんが、ネット民のクチコミはひどいデマばかりですね。

日本中で感染者がどんどん増えています。熊本にも、熱が出ただけでコロナを心配する方が増えてきました。

そうです。発熱したらコロナを疑うべきです。疑わなければ見つかりません。

当院が発熱外来を始めて2カ月。いま私が強く感じるのは、まず疑うこと。疑ったら検査すること。

普通の主婦、元気な若者、周囲にだれも感染者が思い当たらない感染者が目立ちます。

検査を提案すると気乗りしない方も多いですが、費用が無料だと強調して、検査を受けていただきます。

ただし、当院が委託している検査センターのPCR検査処理能力が、もう限界に近いようです。

検体数がかなり増えているようで、検査結果が判明する時間がどんどん遅くなっています。

待ちきれないのは私だけでなく、患者さんも同じ。まだ出ないのかと、問い合わせの電話も多数頂きます。

検体を朝提出したら夕方5時には判明していた結果も、最近は夜7時過ぎまでかかります。今日は7時半でした。

検査センターから医療機関への結果報告は、FAXで1人分ずつ届きます。送受信ともに手間のかかる作業です。

メールを使うとか、センターのサイトで結果を閲覧できるようにするとか、もう少し IT化が必要ですね。

転んでも綿棒を手から離しませんでした

全国で新型コロナウイルス感染の検査数が増え、それと同時に感染者確認数も増えています。

検査数が増えたから感染者数も増えたのだ、という人が時々いますが、とんでもない誤解です。

いたずらに検査数を増やすと病棟がひっ迫して医療崩壊につながる、などというのは現状を見誤った詭弁です。

たとえば東京では明らかに「陽性率」が高くなっています。検査数以上に感染者が増えているということです。

このようなフェーズでは、検査数を増やさないと感染拡大の実態が把握できなくなってしまいます。

そんな社会の要請に応えるべく、当院でも毎日一定の時間帯を「発熱外来」としています。その流れは、

(1)電話受付からの電話問診

(2)対面診察からの鼻腔ぬぐい液による抗原検査およびPCR検査用の唾液採取

(3)抗原検査陰性なら(場合によっては陽性でも)PCR検査(外部委託)

(4)必要ならその他の検査や処方

(5)PCR検査結果が出たら本人に連絡(陽性ならHER-SYS入力および保健所に連絡)

このうち重要なのは(2)における感染防御策であり、また鼻腔ぬぐい液の採取の出来不出来です。

今日も、検体を採取した綿棒を手に、幾度となく廊下を足早に歩いたのですが、・・・油断したんですね。

廊下のコーナーを軽快なステップでターンしたそのシングルオイラーで、豪快に滑って転んでしまいました。

右手に綿棒を持っていたので、左向きに床に倒れて左半身を床に打ち据え、さらに尻餅をついてしまいました。

しかし右手だけは、最後の瞬間まで高く掲げ続け、コロンデモ メンボウ ヲ テカラ ハナシマセンデシタ。

「水虫の薬」に睡眠剤が混ざっていた件

「水虫の飲み薬に睡眠剤が混ざっていた」

抗真菌薬「イトラコナゾール」を「水虫の薬」と表現するのもどうかと思いますが、それはさておきます。

因果関係は未確定ですが、死亡2人のほか多くの健康被害が出ています。どうしてそんな間違いが起きたのか。

この製薬会社・小林化工の他の製品にも、問題がありそうだといいます。不思議でなりません。

水虫の薬に混入していたのは「リルマザホン」で、「リスミー」という先発品名で知られる睡眠導入剤です。

「当該薬剤1錠あたり、最大投与量の2.5倍の睡眠剤が混入していた」と報じられています。

2.5倍も飲んだらオオゴトだねぇ、と思うかもしれませんが、2.5倍程度で済む話ではありません。

まず、リスミー錠には1ミリ錠と2ミリ錠があり、個人差はありますが、1ミリでも効果がある睡眠剤です。

そのリスミーの成分が、イトラコナゾールの50ミリ錠の中に、5ミリほど混入していたわけです。

ここは、「当該薬剤1錠あたり、通常投与量の5倍の睡眠剤が混入していた」というべきでしょう。

さらに、爪白癬の治療としてイトラコナゾールを飲む場合は、朝夕4錠ずつ飲むのが通常用量です。

つまり、「当該薬剤1回の内服分に、通常投与量の20倍の睡眠剤が混入していた」と書くべき一大事なのです。

水虫の薬を1回分飲んだつもりが、睡眠剤を20錠ほど飲んでしまうのです。そりゃ意識障害も起きるでしょう。

だからジェネリックは信用ならない、とまでは言いませんが、ジェネリックの信頼を失墜させるには十分です。

この会社には、かなり重い業務停止命令が来年にも出そうです。こんな問題は、この会社だけだと思いたい。

例年よりも地味な年賀状を書きました

年賀状をどうするか。<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3277.html" target="_blank" title="前にも書いた">前にも書いた</a>この宿題の答を先延ばししているうちに、もうクリスマスです。

(1)思い切って、年賀状は書かない

(2)いつも通りの、おめでたい年賀状を書く

(3)例年よりも祝賀ムードを抑え気味に書く

(4)なんならコロナ禍を全面に押し出す

目上の方からの年賀状が届く可能性があるので、私の方から一方的に年賀状を中止するわけにはいきません。

文面は、当初はコロナ禍の見通しや医療者としての心構えなどを長文で書くことも考えましたが、やめました。

元旦からわざわざ「コロナ」の文字を相手に読ませたくないし、私も書きたくないからです。

最終的には、「新春 新しい年の幸せと健康をお祈りいたします」という、控えめな文面にとどめました。

例年は必ず付け加えていた、手書きの「ひと言コメント」も、今回はやめました。

何か書けば、どうしてもコロナ禍に関係した内容になるからです。

そんなわけで、印刷だけの無愛想な年賀状になりますが、今回はそれでご容赦ください。

「年賀状を書いた」という表現は、厳密に言えば誤りですが、そこは慣用句とご理解ください。

なお、当院の職員どうしの年賀状は、この機会にやめにしました。

松の内にまた顔を合わせることが確実な相手に年賀状を出す意味はないと、前から思っていたので。

「マスクを外したら喋らない」オキテが、守れない

900人程度を予想していた東京都の新規感染者数は、888人という、なんとも象徴的な数値でした。

後手後手の感染対策を「ハッハッハ」とあざ笑う、コロナの野郎の声が聞こえます。

装着していたマスクをわざわざ外し、話したり歌ったりして飛沫を飛ばす。それが感染拡大の要因でしょう。

国民はみな、そんなことは分かっているのです。でも、守れない。あるいは、軽んじる。

たとえば、トラベル自体には問題はなくても、旅先で浮かれた気分でも感染対策が続けられるかは、疑問です。

あるいは、イートそれ自体は悪くなくても、どうしてもマスクを外すことになる食事の瞬間が、鬼門です。

お通夜のように黙〜って食べることができるなら、大人数で会食したって、コンパニオン呼んだっていい。

「マスクを外したら喋らない」という単純なことが、楽しい時ほど守れないのです。いわんや、飲み会をや。

考えてみると私はこの数年、つまりコロナ以前から、旅行時を除いて外食することがほとんどなくなりました。

今年は、1月と2月の日帰り出張時に空港で昼食を摂った時と、9月の天草旅行のときの旅館での食事だけ。

ほぼ家飲みばかりで、濃いアルコールの摂取も面倒になり、ビールの銘柄を変えるのが小さな楽しみです。

しかし勤務医時代は、まったく違いました。週に2,3回以上の外飲みは当たり前。街に出たら当然、はしご酒。

最後にはいつも、地下の狭い閉鎖的なバーでアイラモルトを楽しむという、いまではあり得ない飲み方でした。

飲み会の好きな同僚、飲み会に誘いやすい後輩や誘ってくれる先輩の存在など、職場環境って大きいですね。

職場の仲間と「ちょっと飲む」ことは、日常的な「飲みニケーション」(古い?)だったのです。

もちろん「ちょっと飲む」なんてのはシラフのときの決意であって、そんなの酩酊すれば消え失せます。

そんな酩酊状態で、たとえばマスク宴会みたいなことが可能だとは思えません。だから外飲みしないことです。

旅行や外食を制限するような政策も、現状ではもはや、しょうがないのです。皆さん、家飲みしましょ。

着替えるのを忘れて、パジャマで出勤するのが最悪

毎朝の出勤時に、忘れては困るモノ。(1)カバン、(2)財布、(3)iPhone、(4)クリニックのカギ

このうちカバンは、私の場合、財布やiPhoneやカギを運ぶ容器としての意味しかありません。

仕事帰りにどこかの店等に寄る予定が無ければ、財布も(現金もクレカも)不要です。

iPhoneが無いと不便ですが、メールもスケジュールも、Macがあればなんとかなります。

しかしカギだけは、クリニックに入るために絶対に必要なのです。ですが今朝は忘れて出勤したのでした。

私はこのような事態をもっとも恐れているので、カギは使ったらすぐにカバンに入れる習慣があります。

ところが昨日、何かイレギュラーなことがあって、カギを収納し忘れたのかもしれません。

以前は、リール式のキーホルダーをカバンに固定していたんですけどね。最近少し、油断してました。

やむを得ず家人に電話して、合鍵をクリニックまで届けてもらいました。カギと一緒に、苦情も届きました。

読者の皆様にはご想像の通り、カギはあとになって、カバンの中のひょんな所から発見されることになります。

これは、自宅にカギを忘れた場合よりもタチが悪い、最悪の顛末と言えるでしょう。

その事実を隠蔽し、持ち帰ったカギを書斎かどこかに隠し、自宅で発見して見せる芝居も考えました。

しかし結局、家人には正直に白状したのでした。自分の過ちを叱られるのが、嫌いじゃないからです。

叱られて、なじられて、呆れられた方が、自分のしでかしたコトをスッキリ許してもらえる気がするのです。

と言うのはウソでした。ブログのネタにできるからです。ネタにできるなら、失敗談でも大歓迎的な。

ワクチン接種とカイワレ摂取

バイデン次期米大統領の、新型コロナウイルスワクチン接種シーンが、テレビ中継されました。

最近のアナフィラキシー報道が気がかりなファイザー製のワクチンの安全性を、国民にアピールするためです。

残念ながらそんな行為で、ワクチンの安全性は何ひとつ立証できません。彼の勇気をアピールしただけです。

問題はいろいろあります。

(1)アナフィラキシーの危険を払拭したいなら、接種の様子を短時間だけ中継するのでは不十分

(2)アナフィラキシーはまれな副反応なので、バイデン氏が接種して問題がなくても、科学的な説得力はない

(3)万一、何らかの異変が中継中に起きてしまったら、それが偶然でも、ワクチンにはイメージダウンとなる

医薬品の安全性は科学的・統計学的に判断されるべきものであり、特定の人物への投薬シーンなど無意味です。

バイデン氏の姿を見て、菅(かん)直人厚生相(当時)の「カイワレ大根」一気食いシーンを思い出しました。

いずれも、薬や食品の安全性をアピールするためのパフォーマンスにすぎないということです。

幸か不幸か、ファイザーのワクチンが日本へ導入されるまで、あと2カ月以上はありそうです。

それまでに海外で多くの人に接種されるので、急性期の副反応については白黒がついていることでしょう。

ただし欧米では粛々と接種が続けられていても、日本で何か起きたら、日本では接種が止まるかもしれません。

史上初の「mRNAワクチン」であり、一般的にも新薬の長期的なリスクなど、厳密には誰にもわかりません。

でも短期的には、有望・有益なワクチンだと思います。私は、順番が回ってきたら接種を受けるつもりです。

自分が接種してなきゃ、一般の方に接種を勧めるのに説得力がないですからね。ありゃ、私もパフォーマンス?