いまさら言うのもナンですけど、私は「発熱外来」という呼称が嫌いです。
なぜなら、発熱の原因や病原体もハッキリしないうちから、発熱者をみな一緒くたにはできないからです。
インフルエンザの流行期でも、インフル疑いの段階の人と確定患者とは、明確に区別しなければなりません。
インフルだと確定するまでは、インフルではない別の疾患(風邪など)の可能性も考慮すべきだからです。
コロナの疑いの方も、コロナかもしれないし別の感染症かもしれません。
たとえコロナが確定した患者でも、インフル等の感染症を併発していないか、そこまで考える必要があります。
つまり、すべての発熱者は、それぞれが異なる病原体を持つ患者だと、理論上はそう考えるべきなのです。
となると、医療機関では隔離室がいくらあっても足りません。動線を分けるための、空間も足りません。
なので、問診や簡単な診察から検査、さらに会計まで、しばしば屋外の駐車場で行っているのが現状です。
ですが、駐車場と院内とを防護具を着けて行き来する私の経路・動線には、どうしても不安があります。
理想を言うなら、駐車場から直接出入りできる診察室がいくつも並んだような構造の診療所が欲しいですね。
テントやプレハブで作った2部屋程度じゃなくて、7,8部屋がずらっと並ぶと、感染症対策としては完璧です。
各部屋の裏側にはバックヤードが隣接していて、医師やスタッフはそちら側を行き来できます。あ、コレいい。
そんな妄想をしながら、今日も屋外に出たり入ったりです。いまはまだ良いですが、真冬はどうなりますやら。