「よく気を付けましょう」じゃダメなんです

名称がよく似た<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2893.html" target="_blank" title="医薬品の取り違え問題">医薬品の取り違え問題</a>については、当ブログでも時々取り上げてきました。

今回のお題は、「ルパフィン」と「ルセフィ」。22例の取り違え事例が報告されました。

いずれも私はあまり処方しない薬です。前者はアレルギーの薬で、後者は糖尿病治療薬。

ま、似てるっちゃ似てる。「ルパン」と「ルフィ」ぐらい似てます。前者は怪盗で、後者は海賊。

取り違えの経緯を見てみると、ある事例は、花粉症と糖尿病の両方の薬を処方してもおかしくない患者さん。

間違えて処方しても気づきにくいケースですが、処方の変化を薬局が医者に確認して事なきを得たようです。

薬剤師さんって、結構細かいとこ指摘して来ますからね。しかもいつも正しい。

医薬品は何万もあるので、どうしたって似たような名前がでてきます。命名の工夫にも限界があるでしょうね。

とくに電子カルテで処方を行う場合、最初の2,3文字が似通っていると、薬を選び間違える可能性があります。

こんなとき、「よく気を付けましょう」なんていう精神論じゃダメです。間違えないように知恵を絞らなきゃ。

たとえば選択肢に、「ルパフィン(アレルギー薬)」「ルセフィ(糖尿病薬)」などと記載するのも有効。

薬の処方に限らず、項目をクリックして選ぶシステムでは、違いを明確にするような工夫が必要です。

性別を選ぶボタンなら、男を青、女を赤で表示するとか、たとえばそんな具合です。

医薬品の錠剤が入った「PTPシート」には、最近は薬品名だけでなく薬効も印字されるようになりました。

ルパフィンには「アレルギー性疾患治療薬」、ルセフィには「糖尿病用薬」と書いてある。しかし字が小さい。

こういう表示は、なるべく大きな目立つ字で印字してもらいたいですね。内服前の、最後の警告なんですから。