「診療・検査医療機関」制度が始まりました。
とくにインフルエンザと新型コロナの同時流行に備えて、「発熱外来」を支援するための補助金事業です。
従来の保健所頼みの流れから、かかりつけ医でのコロナ診療・検査へと切り替えていこうというわけです。
医療機関に対しては、発熱患者の受け入れ体制をとるインセンティブとして「体制確保料」が補助されます。
発熱外来診療の本体ではなく、体制を整えて維持することに対する補助金であり、その額の決め方は独特です。
(1) 発熱患者が来なかった場合に、受け入れ体制確保に要する経費について、一定の補助金を出す
(2) 発熱患者が来た場合には、その診療報酬が入るのだから、患者数に比例した額だけ補助金は減らす
(3) 発熱外来として設定した時間内に、非発熱患者を診察した場合には、その患者数に応じて補助金を減らす
当院としては、生活習慣病や普通の風邪の患者さんとの「棲み分け」をどうするかが、思案のしどころです。
発熱外来の時間帯や時間数を曜日ごとに決めようと思いながらも、何が最適なのか予測がつきません。
本来であれば、時間帯を明確に分けて診療したいところですが、患者の発熱は待ってくれません。
結局のところ当院では、その日その日の状況を見ながら臨機応変に対応する形で始めてみることにしました。
つまり、(3)は覚悟の上で、どの時間帯に発熱患者が突然来院しても対処できるようにするわけです。
軸となる、発熱外来専用の時間帯も2,3時間設けつつ、試行錯誤しながら膨らませていく方向です。
悩んでいるのはたぶん、私だけではないでしょう。この制度への参加の是非ですら、まだ議論されています。
ともかく動き出すしかありませんが、いちばん嬉しいのはもちろん、インフルもコロナも流行らないこと。