フェイスシールドは、顔に飛沫を浴びるのを防ぐために使います

「フェイスシールドには、飛沫拡散防止効果が無い」と、最近いろんなメディアが盛んに言ってますね。

何をいまさらという気がしないでもないですが、各国の研究機関の検証で、それが明らかになっています。

そりゃそうでしょう。「サージカルマスク」ですら、隙間から漏れ出る飛沫が問題になってるんですから。

「フェイスシールド」なんて、飛沫が届く距離が短くなる程度の効果しかないと、みんな思ってますよ。

額にパッドが当たるタイプでも、飛沫は横や下からみな漏れるし、眼鏡タイプだと四方八方へダダ漏れです。

「マウスシールド」に至っては論外。ステージ上の歌手とか講演の演者が使うのなら、まだわかりますけど。

「麻生太郎氏のアレは全然ダメ」という主旨の(婉曲な)発言を、西村経済再生相もしてるでしょう。

口から出た飛沫は、また自分で吸い込むかマスク等に吸着でもしない限り、必ずどこかへ飛んでいくものです。

その意味でマスクの効力というのは、飛沫を付着させるところにあるのかもしれません。

と、ここまでは、自分の飛沫を拡散させないという面から考えてきましたが、もう一つの観点があります。

それは自分自身の感染予防。フェイスシールドは、他人の飛沫を自分の顔に浴びないためならば有効です。

私は診察時にゴーグルを着けることが多いですが、それは患者さんからの飛沫が目に入るのを防ぐためです。

さらに、顔全体を守りたいような状況では、フェイスシールドを装着して診察しています。

つまり、フェイスシールドは、あくまで守り用の装具だということです。

それを勘違いして、他人への感染拡大防止用に使うから、オカシなことになるのです。

結局は、サージカルマスクを、鼻の両脇をしっかりフィットさせて装着する。それが基本ですよね。

デザイン性を求めるなら、好きな絵柄の布マスクの内側に、不織布のマスクを仕込んだっていい。