文化庁がまとめた「在留支援のためのやさしい日本語ガイドライン」について、NHKが報じていました。
日本で暮らす外国人にしっかりと情報を届けるための、「書き言葉」に焦点をあてた手引き書だそうです。
「やさしい日本語」にするためのポイントがいくつか挙げられていましたが、これは日常会話でも使えます。
外国人相手の文章に限らず、それ以前に、日本人どうしの会話においてこそ十分に考慮すべき点だからです。
(1)伝えたいことを整理して、情報を取捨選択する
(2)3つ以上のことを言うときは箇条書きを使う
(3)簡単な言葉を使う(難しい言葉を使わない)
(4)一文を短くする(一文で言いたいことは1つだけ)
家庭ならともかく、職場等のややあらたまった場所では、意識的に少し堅苦しい「漢語」を使いがちです。
「和語(やまとことば)」のやさしい印象が、いかにも安易で、くだけすぎにも思えてしまうのでしょうか。
漢語のあらたまった語調は医学用語との相性も良く、医療機関では得てして難しい言葉を使いがちです。
「熱はありませんか」と尋ねたいときに、「発熱していませんか」と訊いてしまうことがあります。
「お待ちいただいています」と言うかわりに、「待ち時間が生じております」なんて言ってしまうのです。
私も日頃から、なるべくやさしい言葉遣いをするように意識していますが、なかなか思い通りにはいきません。
それに加えて私の場合、いつも同じ言葉遣いを続ける事に抵抗があって、表現を変えたくなる性分も問題です。
相手は違うのだから、同じ言葉を繰り返してもかまわないのに、それを私の中ではくどく感じてしまいます。
頑張って相手ごとに違う表現で喋ろうとして、でも言葉がスッと出なくて、結果的に噛んでしまうのです。