インフルエンザワクチンは、10月に接種しても早すぎません

インフルエンザワクチンは、当院では今週から接種を開始しています。並行して予約も受け付けています。

厚労省の「お願い」に従って、今シーズンは65歳以上の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3267.html" target="_blank" title="高齢者の接種を優先">高齢者の接種を優先</a>しています。

しかしさいわい、すでに<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3272.html" target="_blank" title="十分量のワクチンを確保">十分量のワクチンを確保</a>できたので、高齢者以外の接種も開始したというわけです。

10月からは、ワクチン相互の接種間隔の制限が、注射生ワクチンどうしの場合を除いて、撤廃されます。

なので、不活化ワクチンであるインフルエンザワクチンは、他のワクチンとは無関係に接種を計画できます。

とくに定期接種が立て込んでいる乳幼児において、これはとても助かります。

たとえば昨年までは、インフルを10月に接種するために9月の生ワクチン接種を延期するケースもありました。

でも今シーズンは、定期接種もインフルも、それぞれ必要なタイミングで接種できるようになるわけです。

なので、お子さんのインフルエンザワクチンは心おきなく、10月に1回目の接種を受けましょう。

ところで保護者の方から、10月に接種するのは早すぎませんか、という質問をよく受けます。

たしかに、ワクチンの効果は接種後2週間でピークとなり、その後は徐々に低下することがわかっています。

約5カ月で効果が消えるとも言われ、春先のインフル流行を考えたら10月の接種は早すぎると思うのでしょう。

しかしとくに13歳未満のお子さんの場合、10月接種でも決して早すぎないと考える私の回答は、こうです。

(1)1回目が10月でも、2回目の接種を11月に行う事で、免疫は春先まで十分に保たれます

(2)昨年のように11月に流行する場合もあるので、1回目は10月のうちに接種しておいた方が無難です

(3)13歳以上(1回だけ接種)の方でも、春先のことを心配する前に、真冬のインフルに備えるべきです

医学的観点からは、1回目の接種による免疫が少し消えかける頃に2回目の接種をするのが、いちばん効きます。

たとえば、ヒブワクチンや肺炎球菌ワクチンを4週間以上の間隔で行うのは、そのような理由もあります。

なので理屈では、早めに1回目を接種し、流行にさしかかったらすぐ2回目を接種する、というのがベストかも。