熱中症も夏風邪も胃腸炎も、コロナのせいで診療がやりにくい

毎日の感染者数や重症者数が注目されている新型コロナですが、最も重要な数値は死亡者数かもしれません。

日本ではこれまでに、約1,100人が、新型コロナウイルス感染で亡くなっています。

しかしいま、コロナの10倍のペースで死者が出ている病気が注目されています。熱中症です。

東京都内だけでも、今月に入って131人が熱中症で死亡しているそうですが、ほとんどが高齢者とのこと。

多くが屋内、しかも夜間に亡くなっていて、エアコンの不使用が目立つようです。

先日も、夏バテ気味の高齢者が来院されましたが、もったいないので夜中はエアコンは使っていないとのこと。

昭和の気質の方はどうしても、エアコンのつけっぱなしには抵抗があるようです。

診療の合間に屋外にちょっと出てみたら、照りつける日差しとアスファルトからの熱気ででクラクラしました。

隣のサンピアン前の歩道を見るとしかし、マスクを着けて歩いている方がいます。

マスク着用が定着しすぎて、こまめに外すという発想が失われているのかもしれません。

連日猛暑日の熊本で、コロナ感染者も毎日出ているなか、夏風邪も多い上に熱中症も増えてきました。

今日は当院にも3人ほど、熱中症と思われる方が倦怠感を訴えて来院し、そのうち2人に点滴を行いました。

熱や咳の患者さんなら防護しながら短時間で診療できますが、点滴するとなると接触時間は長くなります。

骨折患者がコロナだったという事例もありますから、誰に対してもコロナの疑いを持たなければなりません。

今後、熱中症のようで実はコロナというケースが増えてくることでしょう。外来では難しい判断が迫られます。