テレビで映画『バットマン』シリーズをやっていたので、一部を観てみました。
こういう、原作がコミックの映画って、男女で好みが分かれますよね。少なくともわが家では、そう。
映画の冒頭ではいつも、ワーナーのマークが黒くグニュっと変形して、バットマンのエンブレムに変わります。
それを見ると私は必ず連想してしまうのです。口腔内の診察所見を。
上に口蓋垂(こうがいすい=のどちんこ)、下に舌が、それぞれ2つずつ並んでるように見えてしまうのです。
舌はともかく、口蓋垂が二股に分かれている方なら時々見かけます。それほど珍しくはありません。
先っぽだけが割れている「逆Y字型」と、ほぼ根元から分かれている「逆V字型」がありますね。
分かれているので先は細く、「あー」と言ってもらうと、激しくビロビロと震えます。
臨床的に有意義なのは、口蓋垂よりもその付け根にの部分「軟口蓋(なんこうがい)」の病変です。
高熱が出て、軟口蓋に白い痛そうな発疹があれば、「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-651.html" target="_blank" title="ヘルパンギーナ">ヘルパンギーナ</a>」という病気です。いま増えています。
口腔内所見が特徴的で頻度も多い病気なので、夏になると当ブログでもしばしば取り上げてきました。
発熱してすぐに来院したお子さんの場合、ヘルパンギーナの発疹はまだ赤い水疱の状態のことがあります。
その段階では痛みも軽く確定診断を付けにくいのですが、翌日には発疹が潰れて白くなり、強く痛みだします。
いわゆる<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2854.html" target="_blank" title="夏風邪">夏風邪</a>の方が増えてきましたが、今年はどうしても、風邪症状の方には余計な心配がありますよね。
のどの発疹で確定診断がつけられるヘルパンギーナのような疾患は、コロナが確実に否定できるので安心です。