レジ袋の有料化が始まりました。スーパーにもコンビニにも滅多に行かない私には、ピンと来ない話です。
皮肉な事に、有料レジ袋先進国の欧米では逆に、コロナ感染対策としてレジ袋の無料化が広まりつつあります。
たとえばサンフランシスコでは、再利用できるバッグの店内持ち込みが禁じられました。
客と店員の間で、物品のやりとりをするのを最小限にしようということでしょう。
環境問題も感染対策もどちらも重要ですが、いまの瞬間は、レジ袋無料化に軍配が上がるかもしれません。
欧米にそのような動きがあるのに、日本は欧米の動きに追随する臨機応変な対応ができませんでした。
7月1日からのレジ袋有料化は既定路線であり、それを覆す発想が日本のお役所はないのです。
「キャッシュレス・ポイント還元事業」の終了も既定路線なので、このコロナ禍のタイミングでも終了です。
政策を見直すことは自分たちの誤りを認めることになるので、官僚は最も嫌います。
たとえ自分たちの過ちに気づいても、自分たちの判断が誤っていたとは決して認めません。
情勢が変わった等の判断基準の変化があった場合に、ようやく理由を見つけて、方針を転換できるのです。
例外は政治判断でしょう。「大学入学共通テスト」の記述式問題を見送りにした萩生田文科相が、その例です。
官僚たちはあわてて、政治判断に対する後付けの屁理屈を付ける作業に追われます。
レジ袋がどれほどの問題なのか、私にはよくわかりません。ていうか少し懐疑的です。
人間なんて、目先のことか、少し先のことぐらいしか考えていません。地球にとっては五十歩百歩なのです。