梅雨が明けたらチャリ通勤(遅ればせながら)

梅雨が明けました。となると、再開するのは自転車通勤です。そこで今日は、自転車を整備して試乗しました。

冬の間は自転車通勤を中断しており、春に再開する予定でしたが、コロナ禍でその気分じゃありませんでした。

なので今日は、かなり久しぶりのチャリです。確認すると、バッテリー残量はOK。けっこう長持ちします。

まあそれにしても、しばらく乗らなかった自転車って、どうしてこんなに汚れてポンコツになるんですかね。

今日も日差しが強そうなので、自転車に乗って日焼けする前にまず、理髪です。近所の美容院に行きました。

それから自転車を念入りに洗い、チェーンにオイルを塗り、空気を入れ、各種ワイヤーをチェックしました。

チェーンには、まずKURE 5-56をスプレーして汚れを拭き取り、それからワコーズの潤滑油を塗りました。

ふと確認してみると、去年も<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2818.html" target="_blank" title="似たようなブログ">似たようなブログ</a>を書いてますね。しかも内容はほぼ同じ。成長してませんね。

で、去年と似たような結末ですが、今日もひどく汗をかきました。多分、この夏初めての屋外運動でしたから。

他人の運動不足は指摘するのに、自分のことは棚に上げがちです。説得力がないですね。いけません。

朝から汗だくでは困るので、明日は念のため、6時半ごろの涼しい時間帯に出勤することにしましょう。

天気が良ければ、クマゼミの大合唱は6時前には始まります。明日は蝉時雨の中のチャリを楽しめそうです。

日々の感染者数に一喜一憂して、何が悪い

都知事は「第2波」だと言い始めてますが、国はまだ認めません。多分まだ、感染者数が足りないのでしょう。

今日の官房長官の発言は、

・(感染者が1000人を越えたが)「再び緊急事態宣言を出す状況にはない「状況を注視しながら対応する」

・(医療提供体制は)「直ちにひっ迫する状況にない」「状況を引き続き注視して対応していきたい」

「注視する」という言葉ほど、ナンセンスなものはありません。最近姿を見せない安倍首相も良く使います。

多くの都府県で、そして日本中で感染者数が過去最高を更新していますが、国は思考停止状態です。

第1波のときに経済を止めた副作用が、よほどトラウマになったのか。きっかけがつかめず、固まっています。

日々の数値で一喜一憂せず、直近1週間の平均値で全体的な傾向を把握すべきだ、という意見も出ています。

科学的(統計学的)評価を行う意味では、その通りかもしれませんが、私はその意見は誤りだと思います。

感染は間違いなく拡大しているのですから、緊張感や危機感をそぐことは、国民の利益にはなりません。

インパクトのある数字を、わざわざ小さく見せようとすることに、かえってうさん臭さを感じてしまいます。

そうでなくても、日々発表されるのは2週間前に起きた感染実態の結果です。すでに遅れた数字なのです。

それなのに、感染者急増が目立たないように、なだらかに増えているように見せたい理由って、なんでしょう。

不都合なデータは解釈を変えてでも矮小化するのが、日本の政権や官僚の常套手段です。

しかしどのように小細工を弄しても、感染者数や患者数をごまかすことはできません。

無意味に冷静を装う政府よりも、日々の数値に一喜一憂する国民の方が、よっぽど正直な態度だと思います。

海に出て また山に降り 最上川

山形県の記録的豪雨で、最上川があちこちで氾濫しました。ニュース映像は、<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3199.html" target="_blank" title="球磨川の氾濫">球磨川の氾濫</a>に酷似しています。

人的被害が少なかったのは、球磨川が教訓となり、行政の避難指示と住民の動きが早かったからだといいます。

ある町の職員は、「空振りでもしょうがない。怒られてもいいと思い避難指示を出した」と。すばらしい。

くしくも最上川と球磨川は「日本三大急流」と呼ばれる河川のうちの2つ。あとのひとつが富士川。

これらはいずれも川底の侵食による水深にばらつきが大きく、それが急流を生み出しているそうです。

その本流に多くの支流が流れ込むので、原理的に降雨量の急な変化に弱い構造なのかもしれません。

いくつもの山河を見て歩いた松尾芭蕉が、梅雨時のこの川を「早し」と詠んだのも頷けます。

「五月雨をあつめて早し最上川」

最初は「涼し」と詠んだけど、数日後に川下りをした印象で、後に「早し」に変えたことでも知られます。

川下りがよほどスリリングだったのか。雨が降ると豹変する河川だと、身をもって知ったのかもしれません。

この句は、例の<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3209.html" target="_blank" title="「蝉」の句">「蝉」の句</a>の2日後に詠まれたようです。さらにその2週間後には、次の句を詠んでいます。

「暑き日を海に入れたり最上川」

河口に至った芭蕉は、暑い一日が海に流れ入るかのごとく、涼味を感じたようです。

その、海に流れ込んだ大量の水が、やがて雨となって山に降るという循環を、芭蕉は感じていたのかどうか。

河川の氾濫はいまに始まった事ではなく、ずっと繰り返されています。地球温暖化や異常気象とは無関係です。

現代の科学技術をもって、少なくとも人的被害だけは起きないよう、あらゆる方策を講じてほしいものです。

人の移動とクラスターで、状況は一変するってことですね

多くの府県で、新型コロナの最多感染者数を更新しています。何よりも熊本で大幅に増えているのが怖い。

熊本県北部では複数のクラスターが発生し、さらに熊本市内でも感染者が急増しています。

これだけ暑くて湿度も高い日々が続いているのに感染拡大が続くって、どういうウイルスなんですか。

大西一史市長は、危機意識を市民に抱かせるためでしょう、昨夜次のようにツイートしました。

「今日の感染者が熊本市で過去最高の6名となりましたが、この数字は人口が熊本市の約20倍の東京都に置き換えると120名となります。本日の東京都の感染者数が131人ですから人口割ではほぼ同じ規模の感染者が出たということになります。そうイメージしてみると今の熊本市の状況は大変厳しい状況なのです。」

熊本「市」と東京「都」を比較するってどうなの、と最初は思ったのですが、あながち間違いでもなさそう。

昨日の熊本県(人口174万)の33人は、今日の東京都(1400万人)の266人にピッタリ一致します。

直近1週間の人口10万人あたりの感染者数では、熊本県は全都道府県の11位まで上がっています。

ひところは大人しかった熊本ですが、人の移動+クラスターで、あっという間に状況が一変してしまいました。

全国の感染者数の推移のグラフを見るとあらためて、よくこのタイミングで<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3214.html" target="_blank" title="Go To">Go To</a>を始めたものだと思います。

この4連休の2週間後に何が起きるのか。「来月は目を覆うばかりの状況」という予言が的中しそうで恐ろしい。

第2波が到来し、マスクや消毒薬の供給がまた厳しくなってきました

国民がそうだと思ってるのに政府はまだ認めないコロナ第2波が、ついに熊本にも襲来してきました。

マスクや消毒薬も、また不足するのでしょうか。念のため発注しようとしたら、すでに売り切れています。

院内在庫を確認するとマスクは十分ありましたが、手袋が不足気味で、アルコール消毒薬の在庫も頼りない。

そのアルコール消毒薬は、濃度80%前後のもの以外に、何かの足しにと購入した59%のものがありました。

そうそう、例の「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-3126.html" target="_blank" title="優先供給スキーム">優先供給スキーム</a>」で届いた高濃度(95%)アルコールの一斗缶も保管しています。

コロナウイルスに有効なアルコール濃度が80%前後であることは、すでに良く知られていることです。

低濃度では殺菌力が弱く、高濃度過ぎたら殺菌する前に揮発してしまいます。

そこで今日は、一斗缶の95%と低濃度の59%を混ぜて77%のアルコール消毒薬を作製しました。その手順は、

(1)4Lの59%アルコールを、同じ形の容器に半分ほど入れて、2Lずつに分割する。

(2)一斗缶の95%アルコールを、それらの容器に注ぎ込んで、それぞれ合計4Lにする。

簡単な作業ですがしかし、一斗缶を開栓する段階で、少々手こずりました。

古い記憶に基づいて、金属の蓋の真ん中を押せばペコッと開くだろうと、安易に思っていたのです。

ところが、手が痛くなるほど強く押しても、びくともしません。私の筋力または根気がないのか。

白い封印のようなモノが邪魔をしているようにも見えます。そこでネット検索。ありました。

白いのはプロテクターらしい。それを引っ張り剥がすと、いとも簡単に蓋が押せるようになりました。

これって常識なのかもしれませんが、でも私のような素人のために、一斗缶に説明書を貼っといてほしかった。

国の「優先供給スキーム」は、なかなか不親切で大雑把です。少しでも早い供給のためなので我慢しますけど。

高速道の制限速度引き上げは、快適だけど事故は増えそう

この連休中、公共交通機関を避けて自家用車で行楽に向かう人が多く、高速道路は混み合っていたようですね。

翻って私はトラベルどころか車で遠出することもなく、家と職場の往復ばかり。ガソリンも減りません。

でもあまり乗らなくても車は汚れます。時々灰が降り、雨が降ったりやんだりというのが、いちばん汚れます。

高速道のうち一定条件を満たした区間では、制限速度が120キロに引き上げられることになりました。

これは運転が快適でしょう。気兼ねなく120キロでスイスイですからね。覆面パトカーも気になりません。

120キロ制限になる区間って、当然、従来の高速道路よりも安全にスピードを出しやすく作ってあるはず。

なので結果的には、実際の車は流れは130キロ程度になるでしょうね。それがドライバーの心情ってもの。

でも問題は、120キロ区間から100キロ区間に入ったときです。走行速度が速いままになりゃしませんかね。

九州道から制限時速80キロの中国道に入ったときがそれで、カーブのきつい山岳ルートを、みな飛ばしてます。

7年前に起きた<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-733.html" target="_blank" title="桜塚やっくんの死亡事故">桜塚やっくんの死亡事故</a>も、私は中国道の設計上の問題が遠因だと思っています。

中国道が完成したとき、「居眠り運転防止のために、カーブを多く設計した」と、学校で教わりました。

ところが大人になって、「技術的な理由で、地形に沿った形のルートにした」と知りました。

つまり当時は真っ直ぐには作れなかったのです。居眠り防止なんて、子ども騙しの屁理屈だったんですね。

おかげで中国道は、100キロ以上で走るとタイトなハンドリングが必要な、スリリングなコースになりました。

似たようなことはきっと、120キロ制限区間に隣接した100キロ区域でも起きるでしょう。

「安楽死」については、議論を避けるわけにはいきません

京都で起きた「嘱託殺人」事件は、どんな理由があったとしても、決して許されることではありません。

「安楽死」は、短いブログで触れるにはあまりにも重いテーマですが、知らんぷりするわけにもいきません。

少し主題がずれますが、延命措置の中断について、かつて私が心臓外科医として経験した範囲で考えてみます。

一般に、延命措置を中断すれば死亡する患者さんは、世の中におおぜいいます。それは難病に限りません。

たとえば重症の新型コロナ患者に装着されたECMOや人工呼吸器も、それなしには生きられない延命手段です。

急性疾患で、その急場さえしのげれば明るい見通しがあるなら、延命措置を講ずることに異論はないでしょう。

しかし急病でも、回復は難しいと感じながら延命治療を続けることが、実際の臨床現場ではとても多いのです。

高度な医療を提供してもなお容態が改善しなければ、医療がどんどん濃厚になり、キリがなくなっていきます。

たとえば心臓手術後に全身臓器機能の回復が思わしくなくても、簡単には諦めず、高度な医療をつぎ込みます。

気がつくと、ECMOや透析回路が装着され、血液製剤が湯水のように投与されつづける事態になります。

助かる見込みがゼロではないなら、可能な限り治療を続けようという思いが、誰の胸に内もあるからです。

その努力が実って、奇跡的に回復に向かい始めると、皆が手を取り合って喜ぶほどの幸福に包まれます。

しかしその反対に病状がどんどん悪化すると、やってるコトがすべて時間稼ぎのように、虚しく思えてきます。

多臓器不全やDICや低酸素脳症等の合併症が起きてもなお、懸命に救命措置を続けますが、ほぼ、負け戦です。

このままでは数日で心臓が止まるだろうと、わかってきます。もしも装置を止めれば心停止は、数分以内です。

主治医も家族も引き金を引けず、治療を変えずに見守ることを選択し、この状況がさらに何日か続くのです。

そんな時、私は思っていました。何も意思表示できない患者さんは、実はすべてをお見通しなんじゃないかと。

主治医や家族が自分のベッドを取り囲んで喋っていることを、黙ってぼんやり聞いているんじゃなかろうかと。

だからどのような病状にあっても、私は枕元では、絶望的なことは口にしないように気をつけていました。

今日ここに書いた延命措置にかかわる問題は、今回起きた安楽死問題とはまったく、次元の違う話です。

ですが共通することがあるとすれば、それは「希望」と「絶望」です。この機にじっくり考えたいですね。

夏風邪が増えてきたタイミングでコロナの第2波って、困る

テレビで映画『バットマン』シリーズをやっていたので、一部を観てみました。

こういう、原作がコミックの映画って、男女で好みが分かれますよね。少なくともわが家では、そう。

映画の冒頭ではいつも、ワーナーのマークが黒くグニュっと変形して、バットマンのエンブレムに変わります。

それを見ると私は必ず連想してしまうのです。口腔内の診察所見を。

上に口蓋垂(こうがいすい=のどちんこ)、下に舌が、それぞれ2つずつ並んでるように見えてしまうのです。

舌はともかく、口蓋垂が二股に分かれている方なら時々見かけます。それほど珍しくはありません。

先っぽだけが割れている「逆Y字型」と、ほぼ根元から分かれている「逆V字型」がありますね。

分かれているので先は細く、「あー」と言ってもらうと、激しくビロビロと震えます。

臨床的に有意義なのは、口蓋垂よりもその付け根にの部分「軟口蓋(なんこうがい)」の病変です。

高熱が出て、軟口蓋に白い痛そうな発疹があれば、「<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-651.html" target="_blank" title="ヘルパンギーナ">ヘルパンギーナ</a>」という病気です。いま増えています。

口腔内所見が特徴的で頻度も多い病気なので、夏になると当ブログでもしばしば取り上げてきました。

発熱してすぐに来院したお子さんの場合、ヘルパンギーナの発疹はまだ赤い水疱の状態のことがあります。

その段階では痛みも軽く確定診断を付けにくいのですが、翌日には発疹が潰れて白くなり、強く痛みだします。

いわゆる<a href="http://tsuruhara9linic.blog116.fc2.com/blog-entry-2854.html" target="_blank" title="夏風邪">夏風邪</a>の方が増えてきましたが、今年はどうしても、風邪症状の方には余計な心配がありますよね。

のどの発疹で確定診断がつけられるヘルパンギーナのような疾患は、コロナが確実に否定できるので安心です。

なんとも弾けにくい4連休が始まりましたが

何を祝う祝日なのか、まったく不可思議な「4連休」が始まりました。

延期された東京五輪の置き土産のような連休が、皮肉にも都民にだけはステイホームの4日間となりました。

ちなみに当院は、この4連休のうち3日間は診療しております。

今年開催予定だった東京五輪について、延期の是非が話題になり始めたのは、2月初旬のことでした。

しかし、不吉なことは口にしたくない国民性ですから、議論が盛り上がるまでに1カ月ほどかかりました。

政府や委員会や都は、予定通り開催できるとする立場をずっと崩しませんでしたが、結局延期となりました。

さて、このところの感染者数の増加によって、いまや、五輪再延期や中止説も囁かれるようになりました。

政府や役人は現状をまだ第2波とは認めたがらないようですが、さすがに今日の東京の366人はキツイですね。

バッハ会長は、「参加者の安全の確保」を優先するとしながら「空席のスタジアムは見たくない」とも言う。

その両方を満たそうと思ったら、延期か中止するしかないような気がするんですけど。

いや待てよ。新国立競技場は、空席でも満席っぽく見える座席カラーじゃないですか。

これはもしや、隈研吾氏の先見の明でバッハ会長を欺けるかもしれません。

ていうか、あと1年ですよ。各国の代表選考等も考慮したら、来年五輪が開催できる気がしませんけど。

Go To トラベル開始日に国内感染者数が過去最多という間の悪さ

度重なる修正を経ても中止や延期には至らず、ついに今日、「Go To トラベル」が始まりました。

安倍首相は「感染予防策を徹底しながら、慎重に経済活動を再開していく方針に変わりはない」と言います。

そういう、何が何でも方針は変えないと言い切ってしまうスタンス、その強がりがダメなんですよ。

どうしようもなくなるまで引っ張るだけ引っ張り、挙げ句の果てに前言を翻すから、世の中が混乱するのです。

東京を対象外にしたら、今度は大阪・愛知・福岡が過去最多の感染者を出すという、絵に描いたような展開。

全国の新規感染者数が746人という最多記録を更新しても、まだGo Toを中止するつもりはないようです。

8月からのイベントの開催制限緩和は、8月末まで延期されることになりましたが、でもGo Toは止めない。

集まるのはダメだけど、旅行には補助を出すから気をつけてやってくれという、なんとも難しい要求です。

児玉龍彦先生がいみじくも指摘したように、来月には「目を覆うばかり」の惨状になりはしないかと不安です。

ずっと落ち着いていた熊本市でも、この3日間は連続して感染者が出ています。なんとも不気味ですね。

そのうち2人は福岡から、今日の1人は東京から、いずれも県外から持ち込まれたウイルスです。

人の移動が自由になれば、流行地域から全国各地にウイルスが拡散していくことは、想像に難くありません。

事ここに至っては、やはり不要不急の移動は控えるべきでしょう。Go Toトラベルは、あまりにも間が悪い。

「進むも地獄、退くも地獄」と言われている通り、Go Toが延期になったらなったで、大混乱でしょうけどね。