医療従事者の苦労はさまざまですが、ともかく頑張ってます

「ブルーインパルス」が昨日、医療従事者への感謝と敬意を表すために、東京都心上空を編隊飛行しました。

医療従事者に限らず、屋外で青空を見上げた誰もが、明るい前向きな気持ちになったことでしょう。

感染の危険を覚悟で「仁術」を施す医療者に対して、世界中の人々が惜しみない謝意を抱いてくれています。

たいしたことはしていない私も医療従事者の端くれとして、多くの方々の配慮をありがたく感じます。

ただ、私が言うのもおこがましいですが、謝意の表明があまり過度にならないようにお願いしたいものです。

このような動きばかりが目立つといつか、かえって医療従事者への反発を招きはしないかと心配になるのです。

なぜなら、いま苦しんでいるのは医療従事者だけではないからです。

ほとんどの感染者は、何の落ち度もないのにウイルスに感染し、本人も家族も友人もみな苦しんでいます。

またこのコロナ禍では、医療以外の多くの職業の人たちが、経済的にも社会的にも苦しい目に遭っています。

そんな中で最近、医療機関の経営難に対しても、ようやくメディアが取り上げるようになってきました。

コロナ対策で病床稼働が悪くなった大病院だけでなく、受診控えによる患者激減で診療所も苦しんでいます。

経営に関しては、営業自粛に苦しむ飲食業や観光業等に目が行きがちですが、医療機関も同じなのです。

とくに医療機関の場合は、その経営破綻が地域医療にもダメージを与えるという二次的なリスクもあります。

「仁術」で称えられている医療者は口にしにくいですが、「算術」面のサポートが実は必要なのです。