SNSでの誹謗中傷問題では、SNS自体が悪いわけではありません

テレビ番組がきっかけでSNS上で非難され、それが元で自殺した可能性のある女性のことが、大きな話題です。

またこのような事件が起きるたびに、匿名発信が容易なSNSそのものがいつも問題視されます。

しかし、非難されるべきは誹謗中傷投稿をした人物であり、その次は件の番組であって、SNSではありません。

包丁で人が殺害される事件が起きても、その包丁を作ったメーカーが糾弾される筋合いはないはず。

でもたしかに、犯人が特定されにくいために犯罪抑止力が利かないことが、SNSなどのネット犯罪の問題です。

犯罪には至らなくても、匿名での言論はしばしば、責任を負わない立場に安住した無法な表現になりがちです。

私は、当ブログやFacebookのように、すべての言論活動を実名で行っています。

たまに政治批判めいたことも書きますが、毒にも薬にもならない投稿であり、匿名にする必要がありません。

誰かに意見したいときも、実名の方がたぶん効果的だと思うので、私は匿名は使いません。

逆に私が誰かから意見される際には、それは実名でも匿名でもかまいません。大事なのは意見の中身ですから。

要は、真摯で建設的な意見なら、実名でも匿名でも構わないということです。

逆に言うなら匿名の問題は、不誠実で攻撃的な意見を、誰にもとがめられず自由に発出できるということです。

匿名だから何でも言い放題というのは、捕まらないなら罪を犯してもいいという考え方と同じです。

その意味で、SNSの発信者特定はやむを得ない措置かもしれませんが、抜本的な解決ではないと思います。

京アニの放火殺人犯のように、捕まってもいいなら何でもできると思われてもかないませんからね。