緊急事態宣言は、熊本県を含む39県で解除されることになりました。これで少しは、動きやすくなりました。
ところで、新型コロナウイルスのPCR検査について、厚労省は先週「相談の目安」を緩和しました。
「37度5分以上の発熱が4日以上続く場合」という部分を削除して、相談しやすくしたわけです。
しかし申し訳ないですが、この件に関しての、次のような加藤厚労相の発言が炎上しています。
「(37.5度以上×4日以上が)相談や診療を受ける側の基準の様に思われてきた。われわれから見れば誤解だ」
どうしてこのような、不用意な、不適切な、デリカシーの無い、反発必至の発言が飛び出すのでしょうね。
誤解をしていたとすれば、それは官僚や大臣こそが、国民の受け止めを誤解していたと言うべきでしょう。
厚労省が「37度5分以上の発熱が4日以上続く場合」というから、みんなそれを守ってきたんですよ。
日本中が、医療者も患者もメディアも、この杓子定規な基準に縛られてきたのですよ。それをいまさら。
この文言に対しては、微熱が5日はどうなのか、高熱3日でもダメなのか、等の反発の声が上がっていました。
当院にも、微熱が何日も続いている方がよく来院されますが、相談センターに相談してもつれない返事でした。
結果的にこの文言は、PCR検査を抑制する「効果」があったわけで、その意味では目論見通りとも言えます。
つまり問題の本質は、検査を抑制しようという企んでいた厚労省の発想それ自体だということです。
ただし、この時期の検査抑制が最終的に吉と出たか凶と出たかを論じるには、まだ時期尚早かもしれません。
厚労省は、この件を含めてすべてのコロナ政策について、包み隠さず徹底的に科学的に検証を行うべきです。