ニューヨーク州で、無作為に選んだ3,000人のうち13.9%で、新型コロナウイルス抗体が確認されたとのこと。
これが正しいなら、ニューヨーク州ではすでに270万人が、すでに感染していたということになります。
ほら、やっぱりね、というのが私の第一印象。調査の正確性には検証を要しますが、なかなかの感染者数です。
日本とは異なり、医療費がかかるから病院を受診しない感染者も多い、という背景はあるかもしれません。
しかしそれにしても、無症状の患者がとても多いことが、この感染症の重大な特徴のように思えてきます。
感染力は高いけど、感染してもほとんど無症状。一部が発症し、その一部が重症化し、一部は急に重篤化する。
市中感染が広がりやすく、感染者数がとても多くなるので、重症者も死者もそれなりに増えてしまう。
発症者とその濃厚接触者をPCR検査する日本の方法では、多くの感染者を見逃すことは間違いありません。
一方で今回行われたような抗体検査は、治療には直結しませんが、流行の全貌を把握することには役立ちます。
既感染者の割合が徐々に増えて、地域住民の50〜80%が免疫を獲得したら、集団免疫が成立するのでしょう。
残念ながらニューヨーク州ですらまだ14%ですが、大事なのは、これを50%までもっていくやり方です。
まだオーバーシュートに至っていない東京でも、油断したらニューヨークの二の舞です。
地域医療が追いつける程度のスピードで徐々に徐々に感染者を増やすという、きわどい管理が必要でしょう。
流行のピークを遅く低くするという当初からの戦略は、もしかすると年単位で、続ける必要がありそうです。