「コロナが心配です」「コロナじゃないでしょうか」「コロナじゃないという診断書がほしい」
そのように訴える電話相談が、とても多くなりました。お気持ち、お察しします。
「んなこと証明できるわけないでしょ」などと、けんもほろろな対応をするはずがありません。
患者さんもご家族も、幼稚園も学校も、会社も、誰にも悪気は無く、ただただ心配なだけなのです。
残念ながら、他の感染症同様に、いやそれ以上に、感染していないことを立証することは困難です。
症状と状況からみて感染の可能性が低い場合は、どっちみち、PCR検査の対象にもなりません。
コロナでは無いと思いますが、絶対違うとも言えないので、少し経過をみましょうか、となります。
不気味なことに、PCR検査の「陽性率」が全国的に上昇していることが判明したようです。
新型コロナウイルス感染を疑う病状の方は、本当にコロナである確率が高まっているということですよね。
軽い病状でも油断ならないので、当院では現在ほぼ全ての「風邪」の方を、隔離室だけで診察しています。
ゴーグルやキャップやフェイスシールドの出番も増えました。一人診察が終わるたびに、部屋の換気清掃です。
相談センターに相談したら一般の医療機関を受診するように言われた、と来院する患者さんも多くなりました。
保健所も、また最終的に感染者を受け入れる病院も大変だと思います。
熊本地域医療センターの看護師の感染が判明しました。救急外来での患者対応で感染した可能性があります。
完璧な防護具を着けていたはずですが、どこかに感染につながる接点があったのかもしれません。
どれだけ注意して臨んでも、医療従事者の感染リスクは消えません。とくに救急外来はリスキーですね。
医療崩壊につながるのは、病床や医療機器や人員の不足よりも、院内感染の方が先かもしれません。