新型コロナ対策のために、特例措置が行われたりしますが、酒を消毒液代わりに使えようになるとは驚きます。
マスク不足と同様に、手指消毒やその他の消毒用のアルコールが足りません。医療現場では深刻な問題です。
そこで酒を消毒薬代わりに使うヤカラが出てきて、問題になっていました。本来、酒では代用できないのです。
たとえ消毒に適したアルコール濃度(80%前後)であっても、糖などの不純物の存在が問題になるといいます。
ところがここに来て、酒を消毒液として用いることを特例として認めると、厚労省が言い出しました。
もちろん時代劇みたいに、口に含んだ焼酎をプハ〜ッと吹きかける消毒法はダメでしょうけど。
使えるのはアルコール濃度が70%から83%のウォッカなどで、酒造メーカーの増産も始まっているとのこと。
酒で消毒するのは、「主に医療機関での消毒液の不足を解消するための特例措置」だと厚労省はいいます。
でも酒なんて誰でも手に入れられるわけですから、むしろ一般市民に使っていただくのがよくないですか。
少し前から厚労省は、高濃度エタノールを手指消毒用に応用することを、臨時的・特例的に認めていました。
そしてこのたび厚労省が、医療機関に高濃度の「特定アルコール」を無償配布することになりました。
アルコール濃度は95%で「一斗缶」単位の配布とか。なかなか豪気です。これを薄めて手指の消毒に使えと。
手引きによれば、「特定アルコール830ml+精製水適量=全量1000ml」となるように希釈せよとのこと。
精製水の量が「適量」となっているのは、水とアルコールを混和すると体積が減るから。なんか懐かしい。
一斗缶がもらえるなら、当院では今後2カ月程度は、手指消毒液の心配がなくなります。これは助かる。
ただ、市販の手指消毒薬のような添加剤が入りません。手がひどく荒れたりしないだろうかと、少し心配です。