新型コロナウイルス感染は、若い方の重症者がいることも気がかりだし、感染拡大が大問題になってきました。
「今後1~2週間が瀬戸際」と言いますが、できるだけ延ばしたい感染のピークは、どんどん五輪に近づきます。
そんな大事なときなのに、厚労省の異常な不手際ばかりが目に付きます。クルーズ船関係でまとめてみると、
・船内にウイルスを封じ込めたと思ってたのに、船内隔離の実態はザル。むしろウイルス培養状態だった。
・それを告発した学者にかみついた政治家が出した画像もまた、隔離の不備を裏付ける動かぬ証拠となった。
・2週間隔離したのだから問題ないと乗客を帰宅させたら国内外からの批判に遭い、自宅待機を指示する泥縄。
・心配していた通り、帰宅者から感染者が出てしまうし、多くの乗客を無検査で帰宅させていたことも判明。
・船内業務に従事した役人らが未検査だったのは、陽性者が多く出たら業務に影響するという驚くべき理由。
・なので一緒に船内業務を行っていた仲間が発症しても、自分が発症するまでは検査も受けずに業務を続ける。
つまり、きちんと感染制御を行っている建前上、新たに感染者が出ることは認めたくないし調べたくもない。
彼らの「検査して陽性者が出たらどうするんだ」という論理には、ある種の恐怖すら感じます。
いまやクルーズ船など相対的に小さな問題となりましたが、厚労省の体質だけは改めてもらう必要があります。
当院のような一般の医療機関に感染者が押し寄せる日が、もうすぐ来るでしょう。
PCR検査には余計な条件など付けず、医師の指示があれば全員受けられるような態勢を作ってもらいたい。
また安全な診療を続けるためにも、医療従事者自身の感染の有無を毎日チェックできるようにしてほしい。
そうしないと医療機関は、感染者からのウイルスを非感染者にばらまく「クラスター」になってしまいます。