熊本でもいつかは出ると思っていた新型コロナウイルス感染者ですが、いきなり来るとショックですね。
昨夜、1例目のニュース速報に衝撃を受けたばかりなのに、今日はもう3例目まで報じられています。
最初の2人は、医療従事者とその家族。3人目は、北海道で感染した後で熊本に来たと思われる方。
前者では院内感染がとても心配になるし、後者では感染者の移動・拡散の問題がクローズアップされます。
医師や看護師や教師や老健施設の職員の感染は、もっともうつしたくない対象に感染を広げる危険があります。
いずれにしても我々はもう、市中感染が次々に起きる国内感染期に突入したと認めなければなりません。
その市中感染による感染の急拡大を少しでも遅らせるために、さまざまな催しの中止や延期が決まっています。
私に関係あるものでは、来月の循環器学会(京都)が延期されました。航空券の取消手数料が高額でした。
同じく来月の心臓血管外科学会は今のところ開かれるようですが、こんどはウイルス感染が心配になります。
クルーズ船から下船した乗客の中に、下船前のウイルス検査をしていない乗客がいたと報じられました。
そして恐れていた通り、ウイルス陰性として下船した日本人の、ウイルス感染が確認されました。
いずれも、感染制御が不十分であったことの証であり、官僚や大臣が何を弁明しても説得力がありません。
さらに、クルーズ船内で業務した厚労省職員の多くが、ウイルス検査をせずに職場復帰したと報じられました。
彼らはその後、霞が関に感染を拡大させたかもしれません。こう言っちゃナンですが、これからが見ものです。
当院を今日受診した発熱者の中の何人かが、新型コロナウィルス感染を心配していました。
さいわい、「帰国者・接触者相談センター」に電話しようかと思うようなケースはありませんでした。
今後はしかし、やや過剰気味であっても、とりこぼしのないように検査を勧めなければならないでしょう。
いよいよ、深刻なステージに突入です。