クルーズ船から88人、船外では、東京3人、横浜1人、和歌山では3人の感染者が新たに判明しました。
東京の3人のうち2人(80代と50代)は重症、横浜の1人(60代)も呼吸管理中とのこと。
東京の残り1人と和歌山の1人は、すでに感染が判明している医師の子ども(20代と10代)でした。
重症者の割合が多い印象がありますが、重症だから検査した、という側面があるのでしょう。
すでに判明している感染者との濃厚接触者の中に、次々と新たな感染者が出ているようにも見えます。
しかしそれも、濃厚接触者だから検査したのであって、検査したから感染が発覚しただけの話。
つまり、検査などしていない「風邪症状」の感染者が、全国の市中に無数に存在している可能性があります。
毎日のように風邪やインフルの診療をしていますが、その中に新型コロナがやがて入り込んでくるのでしょう。
クルーズ船の乗員乗客約3,000人のうち、ウイルス検査が陰性で無症状の方は、明日から下船が始まります。
14日間船室に閉じ込められた方々が、本当に確実に隔離されていたかどうかは不明です。
もしも不確実なら、下船後さらに14日間隔離して経過を見るべきかもしれませんが、それはもう酷でしょうね。
何度も書きましたが、できるだけ早く下船させて隔離しておけば、ここまで感染は拡大しなかったはず。
これにはしかし、日本政府の問題だけでなく、外国船籍だからこその難しさもあったと、指摘されています。
にしても、このたびのクルーズ船問題では、日本は諸外国から大いに非難されています。
「(日本は)1回決まったら最後まで(方針を変えず)ずーっと行ってしまう。自分で間違ったと反省しない」
そのように言うイタリア人がいました。これは痛い。日本のお役人の体質をよくおわかりで。
「クルーズ船の対応で良かったこと悪かったこと、しっかり検証して次につなげていきたい」と菅官房長官。
過去形で言うにはまだ早いですよ。明日からの下船方法やその後のフォローも、世界中が注目してますから。
「ここはウイルス培養船だ。3日前に検査して陰性だったが、3日もここにいたら陽性に変わる」
下船を前に、そう嘆く乗客もいました。ホントにそう思います。下船する乗客乗員の今後が、とても心配です。