韓国映画『パラサイト 半地下の家族』が、英語以外の映画では史上初の、アカデミー作品賞を受賞しました。
脚本賞も監督賞もとったのでパラサイトの「完勝」ですね。というわけで遅ればせながら今日、観てきました。
<ご注意:まだこの映画を観ていない方へ>
ネタバレには注意して書きますが、わずかなネタバレでもイヤな方は、これ以上読み進まないでください。
さすが、並み居る強敵を抑えただけのことはあります。高い前評判を前提として観ても、面白かったですね。
ひとことで言うなら、「韓国の格差社会の悲劇を描いた社会派スリラー(ちょっとコメディー)」でしょうか。
「衝撃の展開は誰も予想できない」と言われる本作品。少し予想しながら観ましたが、役に立ちませんでした。
根っからの極悪人は登場しません。そこが救われるところ。全登場人物が憎めない。むしろある意味被害者。
キャラクターがかぶらず、観ていてわかり易い。ただし、名前を混同しそうになるのが、韓国映画の難点です。
いろんな伏線が心地よく回収されていきますが、2度以上効果的に使い回す伏線が、なかなか上手いですね。
詐欺映画からスリラーへと、途中ジャッキー・チェンばりのドタバタにもヒヤヒヤしつつ、結末へ向かいます。
最後の方で何人か死傷しますが、これが日本映画なら、最終的に命が助かる人間が異なるような気がします。
エンディングもなかなかニクい。これがハリウッド映画なら、多分あと10秒早く終わってますよね。