今年の出生数が86万4千人と見込まれることが明らかになりました。想定を上回る少子化が進んでいます。
それと同時に人口の自然減も加速しており、今年初めて50万人を超えそうです。
「毎年、鳥取県が消えるぐらいの人口減」という例え方も耳にしましたが、ちょっと鳥取県の方に失礼ですね。
出産・育児と仕事との両立の難しさがその根底にあるとされていますが、少子化の要因は複合的です。
直接的には、出産年齢の女性が減っていることが問題でしょう。
今年子どもを産んだ私の長女は平成元年生まれですが、その平成元年の出生数は約124万人でした。
この124万人というのは、それ以前に比べるとすでに少なく、そのために現在出産年齢の女性が減っています。
そして86万人に減った世代から将来生み出される子どもの数は、さらに確実に減ることは間違いありません。
人口が減れば出生数が減り、ますます人口が減るという悪循環に陥ります。ていうかもう、陥っています。
この悪循環を断ち切るためには、出生率を少々回復させるだけでは足りません。
若い女性の数が減っている状況で出生数を増やすためには、かなり思い切った出生率のアップが必要です。
今年予想外に出生数が減ったことを厚労省は、改元を待って結婚した人が多かったためだと分析しています。
そうかもしれませんが、問題はソコじゃない。どうして問題を、すぐ都合のいい方に持って行きますかね。
来年の出生数が今年より少し増えたとしても、何の解決にもなりませんから。