「自動ブレーキ」の搭載が、2年後から新型乗用車に対して義務化されることになりました。
昨年販売された国内新車の84.6%に、すでに自動ブレーキが取り付けられているそうで、これは意外です。
でも、新型車以外は対象外です。そこでいま、既存の車に後付けできる安全装置が、売り出されています。
たとえばトヨタ。「踏み間違い加速抑制システム(後付け)」のCMを、最近よく見かけますね。
今乗っているプリウスなどに、税込56,100円で取り付けられるようです(取付費用別)。
まだご覧になっていない方のために、そのCMの概略は、こうです。
「帰省したとき、父の運転が心配になった」という息子のナレーション。息子と孫を車に乗せる父(高齢者)。
シフトをドライブに入れた後、後部座席の孫の方を見ているうちに、クリーピングで車が動き出します。
「おお〜、前行ってない?」と息子が慌てて言うと、「あ、お、ごめんごめん」と父は慌ててブレーキ。
なんとか車は、駅舎にぶつからずに済みました。「明日にでも相談に行ってみる?」と笑顔の息子。
さて問題です。翌日相談に行ったのは、どこでしょう。
(1)トヨタのお店(後付けの安全装置を取り付ける相談)
(2)免許センター(免許返納のため)
(3)もの忘れ外来
うっかり車が動いてしまい、息子が注意喚起をしなければ、駅舎に衝突してしまった可能性の高い事例です。
ちょうど歩行者がいたら、ひいてしまったかもしれません。2,3人ひき殺した可能性だってあります。
現に、このような高齢者の不注意運転で、もう何人も犠牲者が出ています。
CMの高齢者は、さいわい子どもをひき殺すことはありませんでしたが、それは単にラッキーだっただけです。
そんな父親の恐ろしい運転を目の当たりにしたのに、翌日トヨタのお店に行った息子の神経がわかりません。